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京都工芸繊維大学は、着用者の発声で電気信号を生み出すマスク一体型音響センサ「音マスク(OTO Mask)」をCEATEC 2026に出展した。開発を担う石井佑弥准教授らのスマートテキスタイル研究室は、2026年10月17日付で出展を報告した。
着用者の声を検出し、無線伝送や文字化に活用
音マスクは、騒音のある環境での通話や音声メモへの活用を想定している。大学によると、着用者の発声によって音声検出センサ部分が自己発電し、電気信号を出力する。外部の音はほとんど拾わず、着用者の声を選択的に採音できるという。
大学が開発成果を公表したのは2024年11月5日付の発表だ。発声による自己発電や、外部音をほとんど拾わないという基本特性は、この時点で説明されていた。今回は、開発済みの音マスクをCEATEC 2026に出展したことが確認された。
大学の開発発表によると、センサには電荷を保持する「エレクトレット超極細繊維膜」を使う。製造には電界紡糸を用い、繊維を形成する工程と帯電処理を同時に行う。こうした繊維膜と電極を組み合わせ、着用者の発声を電気信号として取り出す構成だ。
大学は、取り出した信号を市販の無線通信マイクやヘッドセットと組み合わせて無線伝送し、タブレット上で文字化できると説明している。自己発電するのは音声検出センサ部分であり、無線通信や文字化には別の機器を利用する。
マスクとしての機能も特徴の一つだ。2024年の開発発表では、繊維構造と帯電による優れたフィルタ性能への期待が示されていた。2026年6月の大学発表では、微粒子に対する優れたフィルタ性能に加え、市販の不織布マスクと大差のない軽量性と着用性を持つと説明している。衛生面を考慮した使い捨て型として開発された。
NEDOの研究シーズ紹介ページでは、音マスクの量産・上市を見据えた試作品開発や、製造・建設現場などでの実証実験に向け、企業との連携を呼びかけている。
CEATEC 2026の会期は10月13~16日で、会場は幕張メッセだった。NEDOの展示案内では、音マスクは「インフラ&ソリューション」分野の展示対象として掲載され、NEDOブースはホール5の5H440に設けられた。
