フィンランド与党議員の「つり目」投稿に批判　アジア人差別表現で政権に影

フィンランドで、アジア人差別と受け止められやすい「つり目」ジェスチャーをまねた写真が、連立与党フィン人党の国会議員らから相次いでSNSに投稿され、政権の信用にも波及する騒動になっている。

発端はミスコン投稿、議員の「連帯」が火に油

共同通信は、由緒あるミスコンで優勝した女性サラ・ザフチェ氏の写真が11月下旬に拡散し、アジア人をやゆしたとの批判が強まったと伝えた。つり目ポーズは、指で目尻を引き上げ東アジア系の容姿をからかう差別表現として知られる。主催者は12月11日に優勝を取り消し、これに反発した与党議員が同種の写真を掲げたことで、問題が政治の場に移った。

「子どもじみた」投稿が連立の弱点を突く

Yleは、フィン人党のユホ・エーロラ議員、カイサ・ガレデウ議員、欧州議会議員セバスティアン・テュンッキュネン氏らの投稿に対し、他の連立与党が「無責任で人を傷つける」と批判したと報じた。教育相でスウェーデン人民党党首のアンダース・アドラークレウツ氏は強い言葉で非難し、国民連合党内からも拡散を止めるべきだとの声が出ているという。

問われるのは「意図」より「影響」、次の一手は

Yleによると、オルポ首相は議員は品位ある行動の模範を示すべきだとし、議会グループの指導部で近く扱いを協議する見通しだ。フィン人党側は、ザフチェ氏への支持の意図だったと説明している。一方、J-CASTニュースが紹介した駐日フィンランド大使館の声明は、人種差別と闘う姿勢を強調した。炎上の延長線上で処分論が先行すれば、連立の結束と国の対外イメージの両面が試される。

参考・出典

• Orpo condemns Finns Party MPs’ “childish” social media posts
• Government partners slam Finns Party pols over “Asian eyes” social media posts
• ミスコン女性が人種差別か　フィンランド、SNS炎上 | NEWSjp
• 政治家の「つり目」投稿問題で駐日フィンランド大使館が声明　人種差別は「依然として課題」
• Miss Finland Stripped of Her Title Following Racist Social Media Post, Weeks After Competing at Miss Universe Pageant