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11日午後、札幌の丘珠空港を飛び立った秋田行きの日本航空2823便が、右エンジンのトラブルで北の玄関口・函館空港に緊急着陸した。プロペラ機を運航していた北海道エアシステムによると、機内には乗客23人と乗員3人の計26人がいたが、全員無事だった。便は函館で運航を打ち切り、会社が詳しい原因を調べている。
突然の目的地変更、乗客を襲った長い1時間
この便は丘珠から秋田へ向かう地域路線で、11日昼すぎに天候悪化の影響で約2時間遅れて離陸した。離陸から数分後に右エンジンの出力異常が発生し、機長は函館空港への目的地変更を決断したと、運航会社などが説明している。
着陸時には右側のプロペラがほとんど回っていない様子がテレビ局のカメラに映し出され、空港の滑走路脇には消防車が待機していた。機体は左エンジンだけで高度を保ちながら函館に向かい、およそ1時間後に着陸したが、乗客の多くは突然の足止めに不安と安堵が入り交じった時間を過ごしたはずだ。
機材トラブルの影響で折り返し便や釧路線など計3便が欠航となり、秋田や道東へ向かう予定だった人たちは振り替え輸送や宿泊先の手配を迫られている。普段は地域を結ぶ足として利用される小型機が、ひとたびトラブルを起こすと多くの予定と生活リズムを狂わせる現実が浮かび上がった。
片発でも飛べる設計、それでも残る地方路線の不安
今回の機体は仏伊のメーカーATRが手がけるATR42-600で、2基のターボプロップエンジンを備えた50席前後の小型機だ。同型機は欧州の航空当局から、片方のエンジンが停止しても一定時間飛び続けられる性能認定を受けており、本来は1基が止まっても安全に近くの空港へ向かえる前提で運用されている。
一方で、北海道の冬空ならではのリスクも指摘されている。HTB北海道ニュースや中国国営通信Xinhuaなどの報道では、氷点下の雲の中で過冷却水滴が機体に付着する「着氷現象」がエンジントラブルにつながった可能性があるとされ、NewsDigestは離陸時に雪を吸い込んだことが原因とみられていると伝えた。いずれにせよ、寒冷地での運航では天候判断と除氷対策が安全の鍵となる。
地方路線では、鉄道や高速道路の選択肢が限られ、航空機が文字通り「生活路線」となっている地域も少なくない。今回けが人が出なかったことは救いだが、原因究明の内容や再発防止策の説明次第では、利用者の不安が長く尾を引く可能性もある。日常の足である小型機にどこまで安心して乗れるのか、利用者と事業者が改めて向き合う局面に立たされている。
参考・出典
- HAC機、右エンジン不具合で緊急着陸 – TRAICY(トライシー)
- <速報>函館空港に“緊急着陸” 過冷却水滴原因で着氷か けが人なし 札幌・丘珠ー秋田 日本航空2823便
- ATR ‘-600’ aircraft receive ETOPS 120 minutes certification | ATR
- 札幌丘珠発・秋田行きJAL便のHAC機でエンジン不具合 函館空港に着陸 | NewsDigest
- 札幌丘珠発秋田行きの旅客機が函館空港に”緊急着陸”…右側のエンジンにトラブルがあり停止‥乗客乗員26人にケガなし<北海道エアシステム・JAL2823便>|FNNプライムオンライン
- HAC 北海道エアシステム-
