千葉県横芝光町の米卸が注文急減で1万5000俵残り、値崩れ警戒

コメ卸に在庫の山 高値続く店頭、消費者は輸入米へ

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

低温倉庫の扉が開くたび、白い袋が連なって姿を見せる。千葉・横芝光町の卸からは「注文が極端に鈍い」「ざっくり1万5000俵が残る」といった声が漏れる。店頭のコメは高止まりが続き、消費者はブレンド米(政府備蓄米を混ぜた複数原料米)や輸入米に目を向ける。卸の在庫は重なり、値崩れへの警戒と、次の作柄への不安が同時に膨らんでいる。

伸びない新米、在庫が積み上がる現場

新米の初陣は早かったが、二巡目の勢いが続かない。店頭で一度は並んだものの、家庭の実感に合う価格を探す動きが強まり、「次はブレンド米でいい」「輸入米でもいい」との選択が広がる。ブレンド米は加工用を含む複数原料を組み合わせた精米で、政府備蓄米(需給安定のため国が保有する在庫)を活用するケースも多い。結果として、卸の低温倉庫に袋が残りやすくなる。

一方、卸同士では在庫の引き取り条件を探る連絡が増え、価格交渉の回数も多くなる。売り切るための値引き提案は否応なく増えるが、仕入れ価格が高い今季は大幅な下げに踏み込みにくい。量販店の販促枠や棚替えの時期と合わせた放出を探る動きが中心で、過度な値崩れを避けたいという思惑がにじむ。在庫を動かす術はあるが、時間を要するのが実情だ。

数字が映す“高止まり”の現在地

農林水産省は「米の流通状況等について」で週次の店頭動向を公表している。KSP-POS(全国約1000店のスーパーのレジデータ)による集計では、2025年10月24日公表分まで、5kg当たり平均は4千円台が続いた。銘柄米の水準は高く、ブレンド米との価格差も小さくはない週が目立つ。データの更新は毎週行われ、販売数量や価格の推移が確認できる。

10月中旬の集計では、5kg平均が4205円、銘柄米が4411円、ブレンド米が3590円と報じられた。販売構成比も銘柄米が7割強、ブレンド米が2割台で推移し、店頭の「主役」が高値帯の銘柄米である状況が続いた格好だ。生活防衛の志向が強い一方で、嗜好性や産地表示を重視する消費も残り、売り場のミックスは簡単には変わらない。

次の年への波紋と、売り場ができること

卸の懸念は、古米(前年産の在庫精米)が新米期まで残ることだ。古米が厚く残れば、次作の仕入れ数量や価格形成に影響が及ぶ。農林水産省は9月に需給見通しを示し、以降も在庫・販売の推移を週次で発信している。要は、端境期までにどれだけ古米を薄くできるかが焦点で、産地の集荷と小売の売り切り戦略を丁寧につなぐ必要がある。

もっとも、卸が値を入れても、棚の価格はすぐには動きにくい。事前の仕入れ値、パッケージ変更のコスト、ポイント施策の計画など、売り場の都合は少なくない。短期は容量や等級の選択肢を増やして値頃感を作り、中期はPBやブレンド比率の設計で総額負担を抑える。小さな調整を重ねて、次の新米期までに在庫と価格の呼吸を合わせる段取りが要る。

袋の積み上がりは静かに減っていく。次の出荷に向けて、現場の手は止まらない。

参考・出典

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