米国の圧力意識か、ベネズエラが麻薬取締成果を発信
ベネズエラ国営メディアは2025年の軍の麻薬摘発で、100隻超の押収や麻薬52トン回収、約2000人拘束を報告。成果強調とともに、米国の「麻薬対策」を名目とする圧力に対抗し外交的防波堤を築く狙いもうかがえ、報告は独立検証が難しく国際社会の反応や周辺国との外交関係も注目される。
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ベネズエラ国営メディアは2025年の軍の麻薬摘発で、100隻超の押収や麻薬52トン回収、約2000人拘束を報告。成果強調とともに、米国の「麻薬対策」を名目とする圧力に対抗し外交的防波堤を築く狙いもうかがえ、報告は独立検証が難しく国際社会の反応や周辺国との外交関係も注目される。
米CNNは12月29日、事情を知る関係者の話として、CIAが今月ベネズエラ沿岸の港湾施設を無人機で攻撃したと報道。標的は麻薬の積み替え拠点とみられ現場に人はおらず被害は出ていない。米対ベネズエラ作戦が海上から領内へとにじむ点が焦点だ。国際政治上の波紋も広がりそうだ。
2025年12月29日、トランプ大統領はフロリダで記者団に対し、ベネズエラの麻薬積載拠点を米側が攻撃し大きな爆発があったと述べた。具体的場所や攻撃手段は示されず、作戦の実態が不透明なまま対ベネズエラ圧力が強まり、米側の説明は限定的で国際社会や人権団体の反応も注目される。
ベネズエラ当局は2025年12月25日、2024年7月の大統領選後の抗議で拘束された99人を釈放と発表。米国の対マドゥロ圧力下で政府は「対話と平和」を強調する一方、国際社会の注目を集める中、人権団体は実際の釈放数が発表より少ない可能性を指摘している。
2025年12月25日、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米国のベネズエラ海上「封鎖」をカリブ海の秩序破壊と批判。国際法の枠内で当事者が受け入れ得る出口が必要とし、トランプ大統領の実用主義に沈静化を期待、マドゥロ政権支持を改めて表明した
ホワイトハウスが米軍に対し、ベネズエラ産原油の海上封鎖取り締まりに少なくとも今後2カ月専念するよう指示。米当局者は2025年12月24日、タンカーの臨検や拿捕を通じて制裁の実力行使を強化し、地上攻撃の示唆より封鎖対策を重視すると明らかにした。
米国の制裁対象タンカーに対する封鎖強化でベネズエラの原油輸出が停滞。PDVSAは陸上タンクの余裕が消失し、領海内待機のタンカー積み込みや海上貯蔵に切り替え在庫が積み上がっている。背景には輸出船の動きが止まりがちになった事情がある。
国連安全保障理事会は12月23日、米国とベネズエラを巡る緊急会合を開催。米はマドゥロ政権の資金源を断つ制裁の徹底を訴え、ロシアは中南米での武力行使拡大の危険を警告。議場の応酬の陰で海上輸送や港湾、日常生活への影響が深刻化している。経済制裁と外交摩擦で地域不安が増す。
パナマ外相は12月22日、カリブ海で12月20日に米沿岸警備隊が臨検し管理下に置いたベネズエラ出航の原油タンカーについて、船がパナマ国旗を名乗った経緯や追跡信号停止、船名変更など船籍偽装の疑いを調査していると明らかにした。パナマ当局は関係国と連携して詳しく調べる方針だ。
ロシア外務省は2025年12月22日、ラブロフ外相がベネズエラのイバン・ヒル外相と電話会談し、カリブ海での米国の行動が「エスカレーション」となり地域に深刻な影響を及ぼし得るとの懸念を共有したと発表。ロシアはベネズエラへの連帯と全面的支持を改めて表明した。
米国が対ベネズエラ圧力を制裁の「紙上」から海上の実力行使へ拡大。トランプ大統領は押収石油の保持・売却示唆、制裁対象タンカー封鎖命令や周辺海域での船舶攻撃で少なくとも100人の死者も出ている。2025年12月22日の発言や数週間の封鎖で周辺海域の緊張と石油輸送リスクが高まっている。
中国外務省は22日、米国が他国の船舶を恣意的に拿捕する行為は重大な国際法違反だとして、あらゆる一方的かつ違法な制裁に反対する立場を表明。林剣報道官は、ベネズエラが他国との関係を発展させる権利を有すると強調し、国際海上秩序と船舶の安全確保の重要性を訴え、国際社会に対話を呼びかけた。
12月22日朝、原油先物が上昇。米沿岸警備隊がベネズエラ沖で石油タンカーを拿捕したとの報道で、供給そのものより海上輸送が途中で止まるリスクが価格に織り込まれ、当局が別のタンカーを追跡しているとされ今週の拿捕連鎖が市場の焦点となる。価格や輸送保険料への影響にも警戒が必要だ。
ルビオ国務長官は記者団に、ベネズエラを巡るロシアとの緊張上昇について「懸念していない」と述べた。米政権はカリブ海で軍事態勢を強化し、石油取引などへの制裁圧力を強めており、外交の駆け引き以上に海上輸送や原油物流が先に揺らぐ可能性が高い、との見方を示した
ロシア外務省は、米トランプ政権がベネズエラ制裁で進める制裁対象タンカーの出入り封鎖が国際海運への脅威になると警鐘。政治主導の封鎖で原油供給や船主、海上保険、航路選択に影響が広がり、海上物流とエネルギー市場が「動けない」状況に陥っており、保険料や運賃への波及も懸念される。
2025年12月16日、トランプ米大統領は制裁対象の石油タンカーのベネズエラへの出入りを「全面的に阻止する」と表明。翌17日、メキシコのシェインバウム大統領とブラジルのルラ大統領は対立をあおらず対話で解決するよう訴え、米・ベネズエラの緊張が地域に波及する懸念が高まっている。
米国が制裁対象の石油タンカーをベネズエラの港湾近くに近づけない「封鎖」を命じたとトランプ大統領が2025年12月16日に表明。輸入向けの外貨が民間部門へ回りにくくなり、供給制約と物価上昇(インフレ)につながる懸念がアナリストから示されている。
ベネズエラは米国による『制裁対象の石油タンカー』への海上封鎖命令で緊張が高まったとして、国連安全保障理事会に緊急会合を要請。ロイターは来週の協議の可能性を伝え、グテレス事務総長も自制と沈静化を呼びかけた。加盟国間の対立が焦点となる見通しだ。
トランプ米大統領がベネズエラを出入りする制裁対象の石油タンカーを「全面封鎖」と表明した直後、同国海軍が石油精製品を積む民間船の護衛に動いたとNYTが報じ、海上での緊張が船舶運航と国際商流に影響を及ぼす懸念が高まっている。商流の判断を鈍らせ、国際石油市場や地域の安全保障に波及する懸念がある。
米国のベネズエラへの制裁や締め付けが強まる中、中国の王毅外相は2025年12月17日、イバン・ヒル外相と電話協議し、単独の圧力を「一方的ないじめ行為」と批判。中国外務省は各国の主権尊重と非干渉原則を支持すると発表した。この発表は米中関係や国際社会で注目を集めている。