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Mistral AIは2026年10月20日、音声モデル群「Voxtral 3」と音声エージェント開発キット(SDK)の提供を発表した。50超の言語に対応する文字起こしや音声合成を、推論モデルや業務システムと接続できる。電話やアプリでリアルタイムに対話し、予約や情報照会などを実行する音声AIの構築を支援する。
音声認識から業務操作までを接続
SDKはLiveKitを基盤とし、音声認識、汎用モデルによる推論・ツール呼び出し、音声合成を接続する。各段階を独立したモデルが担い、エージェント全体を書き直さずに推論モデルや声、言語を変更できる。
ブラウザーやアプリではWebRTCを利用し、電話システムとはSIPで接続する。ただし、公式開発者資料によると、電話連携は現時点で企業向けの着信対応に限定され、発信や有人オペレーターへの転送には対応していない。
リアルタイム文字起こしモデル「Voxtral Mini Transcribe Realtime 3」は、音響情報と意味情報から発話の終了を検出する。Mistral AIは認識遅延500ミリ秒未満、SDKによる会話ターンの応答1秒未満を公称し、利用者による発話の割り込みにも対応すると説明している。
文字起こし用のSmall Transcribe 3とMini Transcribe 3は、50超の言語と話者識別に対応。キーワードや文脈を指定する「context biasing」により、追加学習せずに専門用語の認識を補助できる。
音声合成と料金、提供条件
音声合成の「Voxtral Speech 3」は、発表によると35超の言語と50超の方言に対応し、感情や話す速さ、強調を調整できる。約30分の音声を使って話者の特徴を再現する「Pro Voice」も紹介した。
文字起こし料金は、Miniのバッチ処理が毎分0.0035ドル、Smallが0.0040ドル、Mini Realtimeが0.008ドル。音声エージェントAPIは、推論にMistral Small 4を使う場合が毎分0.04ドル、ほかの推論モデルでは0.08ドルとなる。
音声合成は発表時点で100万文字当たり13ドルと案内された。ただし、公式モデルページには16ドル、対応言語数は9言語と記載されており、発表内容との違いが残る。
APIは欧州、米国、グローバルの各接続先で提供する。自社環境やプライベートクラウドへの導入は個別問い合わせとなる。Mini Transcribe 3などの公式モデルページでは、提供段階が「Public Preview」と表示されている。
