イスラエル検察、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で入植者を起訴へ 活動家殺害疑い

イスラエル検察、入植者を起訴へ 西岸のパレスチナ人殺害容疑

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ヨルダン川西岸で相次ぐ入植者暴力をめぐり、刑事責任を問う動きが一歩進む。イスラエルの検察当局は今月14日、衝突の場面が映像で残った事件について、パレスチナ人活動家を殺害した疑いで入植者を起訴する方針を示した。

映像に残った発砲 入植者起訴方針

AP通信によると、起訴の対象となるのは入植者のイノン・レビである。事件は昨年7月、ヘブロン近郊の村ウンム・アル=カイルで起きた。土地をめぐる対立のさなか、活動家で英語教師でもあったアウダ・ハタリーンが撃たれて死亡した。

映像には、もみ合いの最中にレビが銃を取り出し、発砲する様子が写っているとされる。検察側は「故意の殺人」よりも軽い「無謀な殺人(過失致死に近い類型)」での立件を想定し、正式な起訴の前に被疑者側が争える手続きに入る見通しだという。

ハタリーンは、入植者と治安部隊による圧力を記録したドキュメンタリー映画「No Other Land」の制作に関わった人物としても知られる。事件が国際的な注目を集めた背景には、こうした露出の大きさもある。

入植者暴力と司法の壁 遺体返還めぐる摩擦

入植者による暴力は、ガザでの戦闘が始まった2023年以降に増えたとされ、摘発や処罰が追いつかないとの批判が根強い。AP通信は、パレスチナ側や権利団体が「捜査されても起訴に至りにくい」と訴えてきた経緯を伝えている。

事件後の扱いも波紋を広げた。AP通信は別報で、裁判所がレビを自宅軟禁から解く判断を示した一方、軍がハタリーンの遺体の引き渡しを制限している状況を報じた。アルジャジーラも、罪名や手続きの行方に注目が集まっていると伝えている。

国際社会がイスラエルとパレスチナ双方の行動を厳しく見つめる中、司法の対応は外交的な評価にも直結しかねない。暴力の連鎖に疲弊するパレスチナ側の感情と、安全保障を優先するイスラエル側の論理が交錯するなか、この一件は紛争の「日常化」にどこまで歯止めをかけられるのかを問う試金石となる。

参考・出典

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