Google、量子チップWillowでマジックステート培養を実証 生成時の誤りを約40分の1に低減

Google、量子チップWillowでマジックステート培養を実証 生成時の誤りを約40分の1に低減

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Googleは2026年10月15日(米国時間)、量子チップ「Willow」を使い、量子計算に必要な特殊な量子状態を高精度に生成する「マジックステート培養」を実機で実証したと発表した。培養しない場合に比べ、状態生成時の誤りを約40分の1に減らしたという。研究成果は同日、科学誌Scienceに掲載された。

採用率8%で高い忠実度を実現、測定によって試行を選別

マジックステートは、汎用的な量子計算に必要な特定の演算を可能にする資源で、一度使うと再利用できない。誤りの少ない状態を大量に生成するには多くの計算資源が必要となり、実用化に向けた課題の一つになっている。

今回の培養では、チップの小さな領域にノイズを含む量子状態を生成し、測定を繰り返して誤りを調べる。不適切な試行を除外し、条件を満たした状態を高精度な状態として残す仕組みだ。

研究チームが2025年12月15日に公開したプレプリントでは、培養したマジックステートの忠実度を0.9999(1)、試行の採用率を8%と報告した。高い忠実度は測定・選別を通過した状態についての結果であり、採用率はその評価条件下で得られた数値となる。

約40分の1という改善幅も、培養しない場合と比較した状態生成時の誤りを示しており、量子チップ全体の誤り率や演算速度が同じ割合で改善したことを意味しない。

表面符号への切り替えも実証、大規模化は今後の課題

高精度な量子状態の評価にも技術的な難しさがあった。Googleによると、装置のドリフトや温度変動に伴うノイズが従来の評価手法に影響したため、追加の制御と、培養の仕組みを利用した新しい評価手法を導入した。

研究では、符号距離3のカラー符号から符号距離5の表面符号へ量子状態を移す「符号切り替え」も実証した。異なる量子誤り訂正方式を接続するための技術となる。

今回の実験結果は、Science掲載に先立つ2025年12月のプレプリントで公表されていた。Googleは培養技術の実機での有効性を示した一方、実用的な量子計算に向けては、さらに大規模な培養の実証と技術的課題の解決が必要だとしている。

参考・出典

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