指定薬物エトミデート液2kg押収、 東京都八王子の男逮捕

危険成分入り「ゾンビたばこ」大量輸入か 規制後最大級の2キロ押収

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国内で指定薬物となったばかりの成分を使った危険な「ゾンビたばこ」が、大量に日本へ持ち込まれようとしていた。警視庁と東京税関は、タイから成田空港に届いた荷物から指定薬物エトミデートを含む液体約2キロを見つけ、東京都八王子市の間中謙二容疑者(59)を医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕した。段ボールは化粧品を装っており、押収量は規制後では全国最多規模とされる。

「ゾンビたばこ」が街に出回れば、どんな被害が広がるのか

エトミデートは、海外では全身麻酔の導入などに用いられる医薬品成分で、日本では承認されていない。少量でも強い鎮静作用があり、過剰に摂取すると手足のけいれんや意識の混濁が起きるおそれがあるという。電子たばこ用リキッドなどに混ぜられ、「吸うと力が抜けて立てなくなる」といった体験談がインターネット上で出回り、「ゾンビたばこ」という物騒な呼び名がついた。

厚生労働省は2025年5月、沖縄県内でエトミデートを含む液体の乱用事例が確認されたことなどを受け、成分を「指定薬物」に位置づけた。指定薬物は、医療など正当な目的以外での製造や輸入、販売、所持、使用が一切禁じられる。那覇市や県警は、10代や20代の若者が意識を失ったり、酒に酔っていないのに泥酔したような状態になったりするケースが相次いだとして、強い注意喚起を続けている。

今回摘発された約2キロという量は、1回に使われるとみられる量に引き直せば、相当数の人に行き渡りうる規模だ。もし水際で止められずに国内に流れ込んでいれば、安価な「合法風」のたばことして広まり、通学途中の高校生や夜の繁華街で働く若者など、日常の延長線上で手に取ってしまう人が出ていた可能性もある。目に見えにくいが、今回の摘発はそうした連鎖を断ち切った側面もある。

偽装された荷物と強化される水際対策、それでも残る抜け道

警視庁などによると、問題の荷物はタイから成田空港に届いた段ボール1箱だった。外側の品名欄には「ボディーローション」と記され、中には「バナナオイル」などと書かれたラベル付きのボトル4本が入っていた。税関職員が中身を詳しく検査したところ、いずれの液体からもエトミデートが検出されたという。送り先は間中容疑者の自宅で、何者かと共謀して輸入した疑いが持たれているが、本人は「知人に頼まれた荷物で受け取りを断るつもりだった」と関与を否認している。

エトミデートが指定薬物になって以降、都内での密輸摘発は今回が初めてと報じられている。厚労省の省令により、違反した場合には懲役や罰金の対象となることが明確になり、税関や警察も電子たばこ関連の液体や化粧品を装った荷物を重点的にチェックしている。背景には、海外のオンライン市場などを通じて薬物を含むリキッドが容易に購入できる現状があり、従来の覚醒剤や大麻とは異なるルートで危険ドラッグが流入している構図がある。

一方で、偽装や小口分散など手口も巧妙化しており、取り締まりだけで全てを防ぐのは難しい。専門家は、若年層を中心に「合法だから安全だろう」と思い込んでしまう心理につけ込む商法が続くと指摘し、学校や地域での啓発と、怪しい製品を見かけた際に通報できる窓口の周知が欠かせないと話す。ゾンビたばこを巡る今回の事件は、水際の警戒網が一定の成果を上げた一方で、私たち一人ひとりが「買わない・使わない・近づかない」という線をどこまで守れるかが問われていることも浮かび上がらせた。

参考・出典

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