インドのアッサム州で列車事故、野生ゾウ7頭が死亡

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

2025.12.23

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

インド北東部アッサム州で2025年12月20日未明、線路を横切っていた野生のアジアゾウの群れに長距離旅客列車が衝突し、子ゾウを含む7頭が死んだ。列車は一部が脱線したが、乗客にけがはないとされる。事故は「ゾウの回廊」として指定された区間の外で起きたとされ、線路と森の境界をどう守るかが改めて問われている。

暗闇の線路で起きた衝突と、その後の対応

衝突はホジャイ地区の区間で発生し、当局は7頭の死亡と子ゾウ1頭の負傷を公表した。Reutersは、列車がデリー方面へ走行中で、現場は通知されたゾウの移動回廊ではなかったと伝えた。衝撃で機関車と客車の一部が脱線し、運行に影響が出たという。

現地では獣医関係者が死骸の検視などにあたり、負傷した子ゾウの手当ても続いたとされる。AP通信は、列車の運転士が非常ブレーキを使ったものの衝突を避けられなかったと報じ、乗客は約650人が乗っていたとした。人命は守られた一方で、野生動物にとっては「いつもの横断」が致命傷になった形だ。

「回廊外」でも起きる現実、残された選択肢

注目されるのは、危険が知られた「回廊」だけを守っても衝突が起き得る点だ。回廊は、野生動物の移動が多い場所を行政が指定し、速度規制や見張り強化などの対策を取りやすくする考え方である。だが、動物の移動は季節や餌場の変化でずれやすい。線路側の想定と、森側の実際が食い違った瞬間に事故が起きる。

地元紙The Assam Tribuneは、濃い霧が事故の一因になった可能性にも触れている。さらにPTIは後日、治療を受けていた子ゾウが死に、死んだゾウが8頭に増えたと報じた。対策は「指定区間だけ」では足りないとの示唆だ。速度を落とす判断をどう共有するか、監視の仕組みをどこまで広げるか。鉄道の利便と野生の生存を同時に成立させる設計が、いまも手探りのまま残っている。

暗闇の線路で起きた衝突と、その後の対応

「回廊外」でも起きる現実、残された選択肢

参考・出典