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北見警察署は2025年11月8日、有印公文書偽造の疑いで中国籍の派遣社員の男(30)を逮捕したと明らかにした。男は7月21〜23日にかけて埼玉県内の自宅で運転免許証を計4枚偽造した疑い。調べに「間違いありません」と認めている。SNS経由で指示を受けた可能性があり、警察は組織的な関与と余罪を調べている。
免許証4枚の偽造容疑、北見署が発表
発表によると、男は埼玉県内の居宅で複数名義の運転免許証を作り、真正な公文書と同視される様式に近づけた疑いがある。日時は2025年7月21日ごろから23日まで。発表は同日で、北見署は有印公文書偽造容疑で身柄を確保した。現時点で確認できる範囲では、関与の全体像はなお精査中だ。
男は取り調べに「間違いありません」と述べ、容疑を認めているという。作成に至った経緯については、SNSを通じて第三者から指示を受けたとの趣旨を示している。偽造の用途や受け渡しの流れ、依頼役との接点などは捜査中で、警察は通信履歴の解析を進めている。
捜査関係の説明では、男には偽造免許証を用いた別の詐欺事件での逮捕歴があり、今回で3回目の逮捕とされる。北見署は今夏、偽造免許証で荷受人になりすました詐欺容疑の事案を公表しており、周辺で同様の役割を担う実行役が確認されてきた。個別の事実関係は今後の発表を待ちたい。
偽造と“受け取り役”、闇バイトの連鎖
近年の「闇バイト」はSNS上で匿名の募集が出回り、身分証の貸与や受け取り役など役割が細分化する。捜査側は、偽造身分証の生成と受け渡し、犯行現場での成りすましが連鎖する構図を把握している。今回の偽造も、その下流での不正契約や荷物受領に用いられる前段とみられ、流通経路の特定が鍵だ。
7月には、偽造免許証を使って荷受人の関係者になりすまし、配送業者から荷物をだまし取ったとして中国籍の男2人が逮捕された事案が北見署から公表されている。中身には不正に取得された商品が含まれていたとされ、偽造身分証の実害が物流の現場に及ぶ様子がうかがえる。
偽造された運転免許証は、口座開設や携帯電話契約、荷物の受け取りなど幅広い不正の入口になり得る。照会体制の強化が進む一方、実物の外観精度が上がるにつれ、人手確認だけでは見抜きにくい局面が残る。警察は事業者との連携と、押収品の鑑定を通じて実態の把握を急いでいる。
広がる「トクリュウ」対策と捜査の焦点
警察庁は2024年に匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」による金銭目的の事件で1万105人を摘発したと公表している。首謀者がSNSで実行役を募り匿名のまま指示する特徴があり、全体像の把握や上位層の特定が難しい。闇バイトの拡散と偽造身分証の流通は、その典型例と位置づけられる。
北海道警も闇バイト対策の注意喚起や広域連携を継続し、情報発信を強めてきた。今回の件では、偽造物の作成経路、資金の流れ、通信履歴の解析が焦点だ。実行役の背後にいる指示役の所在や拠点の特定ができるかどうかで、次の押収と立件の範囲が変わってくる。
北見署は余罪の可能性にも目を向け、関係先の捜索や関連事案の突合を進める。静かな取調室で、偽造の手順や受け渡しのルートが一つずつ裏付けられていく。捜査が進むほど、匿名でつながる線が薄く浮かび上がり、地域の現場に残る手がかりが輪郭を持ちはじめる。
