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ユーロ圏の決済が域外の事業者や基盤に依存している現状に危機感が強まっている。ECBのチポローネ専務理事は1月29日、域内で決済を完結して処理できる体制が必要で、「デジタルユーロ」が小口決済の基盤インフラになり得ると述べた。
域内完結の決済網 デジタルユーロ小口基盤
ヤフーファイナンスによると、チポローネ氏はイタリアで開かれた会議にオンライン参加し、ユーロ圏は決済の処理能力を自前で確保すべきだとの認識を示した。デジタルユーロは、日常の買い物など小口取引を支えるインフラとして位置付けられる。
同氏はまた、ECBが大口決済(銀行間など)向けに進める「別の2つのプロジェクト」と合わせ、デジタルユーロはユーロ圏が「足元を整える」ための手段になるとも述べた。小口と大口の両輪で決済基盤を押さえる設計だ。
対米関係を巡る問いには、デジタルユーロがユーロ圏に「より大きな力を与え得る」との見方を示した。通貨の国際的地位そのものというより、決済網の主導権を握ることが交渉力につながる、という含意がある。
決済の主導権 分断と依存の修復
ECBは1月28日付で公開したチポローネ氏のインタビューで、欧州の決済システムが分断され、域内でシームレスにデジタル決済できる手段が不足していると問題提起した。域外の決済サービスに依存する構図が、地政学リスクの文脈で注目されやすい点も背景にある。
制度面では、ジェトロが紹介する通り欧州委員会が2023年6月にデジタルユーロの発行枠組み規則案を提示しており、最終的な整備は政治プロセスに委ねられている。国際決済銀行(BIS)が掲載した昨年9月の講演でも、決済の円滑性や金融安定を損なわずに革新を進める難しさが論点として示されていた。
決済は今や金融サービスではなく、経済安全保障を左右するインフラである。デジタルユーロの成否は、便利さとプライバシー、民間サービスとの共存を制度で両立できるかにかかる。ここで設計を誤れば「主権強化」ではなく、利用者の不信と市場の分断を招きかねない。
