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ガザ地区の人道状況をめぐり、日本を含む10か国の外相は2025年12月30日、状況の「さらなる悪化」に深刻な懸念を示す共同声明を出した。英国の外務・英連邦・開発省(FCDO)が公表し、冬の豪雨と気温低下の中で住民が「壊滅的」な環境に置かれていると訴えた。焦点は、支援物資の量だけでなく、援助が継続して届く経路と運用をどう確保するかにある。
冬の豪雨が直撃、避難所と医療が追いつかない
声明は、ガザで130万人が依然として緊急の避難所支援を必要としていると指摘した。雨が続く状況では、テントや仮設シェルターの補修が追いつかず、毛布や防寒具の不足がそのまま低体温や感染症のリスクに跳ね返る。現場では、ぬかるんだ地面に寝具を敷き直すだけでも、人手と資材が要る局面が増えている。
医療面でも、施設の半数以上が「部分的にしか機能していない」とし、必須の医療機器や物資の不足を挙げた。下水など衛生インフラの「完全な崩壊」により、74万人が有害物質を含む水の氾濫や浸水の危険にさらされているとも述べた。けがや持病の治療だけでなく、水や衛生の崩れが体調悪化を連鎖させる懸念が残る。
求めたのは「量」より「通り道」
10か国はイスラエル政府に対し、国際NGOや国連機関が「持続的で予測可能」な形で活動できるよう求めた。声明は、12月31日が近づく中で、イスラエル側の新たな要件により既存の支援団体が登録抹消のリスクに直面していると警告する。検査や通関の遅れが各分野の必需品を滞らせ、インフラ修復も妨げているという整理だ。
また、検問所の開放と物資流入の拡大を求め、アレンビー検問所の一部開放には触れつつ、他の回廊の制限が続いているとした。週4200台のトラック受け入れ目標は「上限ではなく下限」と位置づけ、さらに引き上げるべきだとも主張している。食料面では、IPC(食料危機の国際評価枠組み)が12月19日に示した分析で、飢饉の最悪期は和らいだ一方、2026年4月まで約160万人が深刻な食料不安に直面するとされた。停戦の進展を評価しつつも、国境手続きと援助団体の扱いを巡る綱引きが、人道対応の実効性を左右する局面が続く。
参考・出典
- Joint Statement on the Gaza Humanitarian Response – GOV.UK
- Joint Statement on the Gaza Humanitarian Response – Government.se
- Gaza Strip: Acute Food Insecurity Situation for 16 October – 30 November 2025 and Projection for 1 December 2025 – 15 April 2026 | IPC – Integrated Food Security Phase Classification
- Humanitarian Situation Update #351 | Gaza Strip | United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs – Occupied Palestinian Territory
- WHO calls for urgent protection of Nasser Medical Complex and Al-Amal Hospital in the Gaza Strip
