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欧州当局が、海運大手MSC傘下GNVの旅客フェリーで、船内のコンピューターシステムが外部から侵入を受けた可能性を調べている。2025年12月13日、仏南部セット港でアルジェリア向け出航準備中の船は足止めされ、翌14日午前に出航した。航海の安全は機関室だけでなく、画面の裏側でも揺さぶられ始めている。
「遅れ」より重い、港が止める判断の意味
関係者の説明では、対象のフェリーは出航直前の2025年12月13日、セット港で留め置かれた。運航システムに侵害がないことをフランス当局が確認するためで、出航は翌14日午前に持ち越された。利用者に見えるのは欠航や遅延だが、港と当局にとっては「動かさない」決断が最初の安全策になる。
船の運航は、航海計器や通信、積み付け、乗客管理など多くがITに依存する。仮にエンジンが正常でも、運航に関わるシステムが遠隔で触れうる状態なら、事故の芽を残したまま海に出すことになる。足止めはコストを生む一方で、海上インフラの信頼を守るための「検疫」に近い。
疑われる手口と、残る問い「誰が防波堤になるのか」
AP通信は、イタリア当局からの情報共有を受けて仏治安当局が捜査に動いたと伝えた。問題視されたのはRATと呼ばれる遠隔操作型マルウェアで、ひとことで言うと、外部からコンピューターを操作できる入口を作る道具だという。パリ検察の手続きのもと、仏国内治安機関DGSIが捜査を担い、乗組員2人が拘束され、うち1人は訴追対象になったとされる。
フランスの内相ローラン・ヌニェスが、背後に「外国の干渉」がある可能性に言及したとAFP通信などが報じており、ロシア関与の見方もくすぶる。だが現時点で焦点は、犯人探しだけではない。船会社の防御、港の監視、国境をまたぐ通報体制のどこが穴になったのか、そして次に止めるべき船を誰がどう見抜くのか。航路の安全保障は、航海ルールに加えてサイバーの規律も求められている。
参考・出典
- France probes 'foreign interference' after remote control malware found on passenger ferry
- Boitier espion découvert sur un ferry dans l'Héraut : Laurent Nuñez évoque la piste de "l'ingérence étrangère" | TF1 Info
- Investigation in France into potential cyberattacks on a ferry – TrasportoEuropa
- Latvian national arrested: France probes 'foreign interference' after malware found on ferry
- Laurent Nuñez – Ministre de l'Intérieur (Ministère de l'Intérieur)
