中国・広州でホンダに人だかり 来場者は走りと値ごろ感を重視

政治は冷え込み、会場は熱気 広州モーターショーが映す“日常の選択”

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スピーカーから大音量のテクノが流れる中、広州国際モーターショーのホンダのブースには人だかりができていた。中国・広東省広州市で2025年11月22日に開かれたこの展示会で、日本車を見て回る来場者たちは、相次ぐ政治的な対立を意識しつつも、最終的には「走りの質」と「値ごろ感」が購買の決め手になると口をそろえる。

政治の冷え込みとショールームの温度差

大手テック企業の研究開発職だという42歳の男性は、ホンダの車体をのぞき込みながら、経済活動と国家間の対立は別問題だと繰り返した。30歳の男性も、愛国的な宣伝があっても、人々は自分の経験や情報から何が良くて何が悪いかを静かに判断すると話す。両国関係がぎくしゃくする中でも、彼らは日常の買い物を政治の延長ではなく、生活の選択として捉えている。

背景には、高市早苗首相が台湾有事で日本の存立が脅かされれば自衛隊の出動もあり得ると述べ、中国側が強く反発した経緯がある。北京は日本への渡航自粛を呼びかけ、日中間の公演やイベントの中止も相次いだ。それでも会場では、日産のブースがファーウェイ製カーオーディオを前面に押し出し、ホンダが中国ロボットメーカーHikrobotとの共同ロボットを披露するなど、企業同士の結びつきが「分断」の空気を打ち消していた。

絡み合う日中企業と広東の「日本車好き」

近隣の仏山市から訪れた27歳の男性は、マツダ車の価格は自分には高いと苦笑しつつも、足を止めて眺めずにはいられないと言う。電動化やソフトウエアでは中国ブランドが肩を並べたと感じているが、広東では香港や台湾の映画、ドラマを通じて日本車のイメージが刷り込まれてきたと振り返る。「見た目が上品で、ちょっと背伸びした気分になる」と、その魅力を言葉にした。

一方で、中国の電気自動車メーカーの攻勢により、日本勢の販売シェアはここ数年じりじりと低下している。それでも中国は生産拠点としても市場としても欠かせず、日本企業はこの地で踏みとどまろうとしている。10年前の別の緊張局面では、日本車が破壊される映像が中国で拡散したが、今回の会場でそうした激しい反応は見られない。広州の日本総領事館の木島美子総領事は、日系メーカーへの支援を語りつつ、日本人には身の回りの安全に注意するよう呼びかけた。

冷えた外交とは対照的に、カタログを抱えて会場を後にする人びとの足取りは淡々としており、その一歩一歩が、政治と暮らしをどこまで重ね、どこで切り離すのかという静かな問いを自分自身に投げかけているようにも見えた。会場の外では冬の風が強まっていたが、その表情には疲れと同時に小さな期待もにじんでいたようだ。

参考・出典

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