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全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は2025年12月15日、羽田空港の制限区域で、貨物や手荷物を運ぶ車両を自動運転レベル4で走らせる運用を始めた。国土交通省航空局の「航空イノベーション」施策の一環で、運転者が乗らない完全無人の実用化は国内で初めてとされる。空港の混雑を支える地上業務が、静かに作り替えられ始めた。
運転席が空くと、現場の段取りはどう変わる
トーイングトラクターは、コンテナを載せた台車をけん引して貨物上屋などを結ぶ車両だ。自動運転レベル4は、ひとことで言うと「決められた条件の中では、車が運転を全部引き受ける」仕組みである。人手不足の現場では直接影響として、運転要員を他の工程に回せる余地が広がる。
ANAは羽田の国内線定期便の貨物搬送に、豊田自動織機製の車両3台を導入し、2025年度内にさらに3台を追加する計画だ。滑走路周辺など立ち入り制限のある区域で動かす以上、運用ルールと監視体制の組み立てが鍵になる。もし搬送が安定すれば、間接影響として荷物の受け渡し遅れが減る可能性もある。
試験から実用へ、安全の線引きが次の論点に
国土交通省航空局は2024年7月、羽田でレベル4トーイングトラクターの試験運用を始めたと公表しており、今回の実用化は検証段階から一歩進む形だ。JALは羽田と成田の2空港で同時に運用を開始し、これまで運転者が監視するレベル3相当から移行したとしている。異常時を見守る遠隔監視など、車両の外側の仕組みも欠かせない。
今後の焦点は、走行ルートと台数を広げるのか、まずは限定区間で安定運用を優先するのかという線引きだ。道路のレベル4が限定区間の無人サービスから広がってきたのに比べ、空港は航空機と作業員が近く運行条件の設定が厳しい。導入コストの扱いは、間接影響として運賃に響くかが、拡大ペース次第で限定的となる。
