具允哲副首相、年最大200億ドルの対米投資を上期先送り

韓国政府、対米投資200億ドル急がず ウォン安下の外貨流出を警戒

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

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ウォン安が続き、外貨流出への警戒が強まる中、韓国政府は「年最大200億ドル」の対米投資を急いで動かさない構えを鮮明にした。2026年1月16日、具允哲(ク・ユンチョル)副首相兼企画財政相は、対米投資の実行が少なくとも上期には本格化しにくいとの見方を示し、市場の下押し圧力を和らげる狙いが透ける。

投資枠の骨格 関税合意とMOU

今回の「年200億ドル」という上限は、米国との関税・通商交渉を受けた投資パッケージの一部として位置づけられている。The Business Timesは、対米投資が総額3500億ドル規模の枠組みとされ、年間のドル資金流出が200億ドルを超えない設計になっていると報じた。

仕組み面で重要なのは、投資が「約束=即時の資金移動」ではない点である。ハンギョレ新聞日本語版によると、了解覚書(MOU)では年間上限を設ける一方、投資先の最終判断などで米国側の裁量が大きい構造が残り、実行には案件選定や手続きが不可欠となる。

ジェトロは、2025年11月14日(韓国時間)に韓米が戦略的投資に関する覚書へ署名したと整理している。つまり制度上は走り出していても、資金の動きはプロジェクトの進捗に連動しやすく、短期に一気にドル需要が膨らむ形にはなりにくい。

ウォン防衛の現実 実行時期と市場への影響

具氏が「上期の開始は難しい」とにじませた背景には、ウォン安局面での追加的なドル需要を避けたい現実がある。ハンギョレ英語版は、投資の行き先が未決で、仮に原発案件などが対象になっても用地選定や設計といった工程が先行し、初期の資金流出は想定より小さくなり得るという見立てを伝えた。

同時に、韓国政府が為替を巡る政策手段を総動員する局面ではないことも示唆される。ハンギョレ英語版によれば、具氏はウォン安を抑えるためのマクロプルーデンス措置を検討していない趣旨にも触れており、投資の「時間稼ぎ」が当面の実務的な防波堤になっている。

対米投資の履行を遅らせれば、通商合意の実効性や米側の期待とのすり合わせが今後の焦点となる。もっとも、投資が長期案件中心である以上、短期の為替安定と中長期の対米関係をどう両立させるかが、韓国経済運営の持久戦を左右するとみられる。

参考・出典

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