トルコ訪問帰途で墜落　リビア暫定政府、参謀総長死亡

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2025.12.24

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リビア暫定統一政府（GNU）のドベイバ首相は12月23日、軍の参謀総長ムハンマド・アリ・アハマド・アル＝ハダッド氏が、トルコ公式訪問からの帰途に搭乗機が墜落して死亡したと発表した。同機には地上軍司令官ら軍幹部4人も同乗していた。

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事故機はビジネスジェットのFalcon 50で、トルコの首都アンカラのエセンボーア空港を離陸後、緊急着陸の通知を出したのち交信が途絶えた。トルコ内務相は、アンカラ南方のハイマナ地区で残骸が確認されたと述べた。AP通信は、乗員3人を含む計8人が死亡したと報じている。

参謀総長は、戦場での指揮だけでなく、複数の部隊や関係機関の調整役でもある。そこに加え、地上軍司令官級が同時に失われたことで、現場の作戦より先に「意思決定の筋道」が細くなる懸念が出る。GNUは3日間の服喪を決め、国旗半旗や式典中止を示したが、悼む時間と並行して、指揮系統の穴をどう埋めるかが問われる。

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ハダッド氏一行はアンカラで国防関係者と会談し、軍事協力の強化を話し合っていたとReutersが伝えた。トルコは内戦後も続くリビアの分断状況のなかで、トリポリを拠点とするGNUを支える重要な外部勢力の1つである。協力の場からの帰途に事故が起きたことで、実務レベルの往来や共同案件が、当面は慎重な運用を迫られる可能性がある。

原因は現時点で特定されていない。Reutersによればトルコ当局が調査しており、AP通信はトルコ側が検察当局を動員していると報じた。GNUも現地対応のための代表団派遣を決めたとされる。技術的な不具合の指摘も出る一方、真相は調査結果待ちだ。大きな喪失の直後ほど、説明の透明性が政治と軍の信頼を左右する。

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