研究チームの薬候補MA-5、希少難病ミトコンドリア病で第2相へ

世界初のミトコンドリア病治療薬候補「MA-5」第2相へ 長年の研究が前進

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会見場でマイクを握った研究者が、長く待たれてきた言葉を口にした。希少難病ミトコンドリア病に挑む世界初の治療薬候補「MA-5」が、いよいよ患者を対象にした第2相臨床試験へ進む。生命維持に欠かせないエネルギー産生の異常で多臓器に障害をもたらすこの病に、新たな一手が投じられようとしている。

エネルギー工場が止まる病に挑む小さな分子

ミトコンドリア病は、細胞内でATPというエネルギーをつくるミトコンドリアがうまく働かなくなることで起こる。全身の有核細胞にこの小器官が存在するため、脳や心臓、腎臓などあらゆる臓器に不調が広がり、子どもから大人まで重い症状に苦しむ。国内外で治療法がほとんど確立しておらず、進行を見守るしかない場面も多いのが現状だ。

東北大学の阿部高明教授らが開発したMA-5は、ミトコンドリア内膜の折り畳み構造を保つたんぱく質に結合し、ATP合成酵素複合体の重なり方を整えることで、エネルギー産生の効率を高めるとされる。マウスのミトコンドリア病モデルでは、生存率の低下や神経障害、腎機能の悪化などが抑えられ、難聴モデルやヒトiPS細胞由来の内耳細胞でも効果が確認されてきた。

阿部教授は、この分野に取り組んでから10年以上の歳月を重ねてきた。動物実験や細胞研究で得られた手応えを踏まえ、「多くの患者さんと家族に薬を届けたい」と語る。世界で初めてミトコンドリア病そのものを標的にした飲み薬が、人での本格的な検証段階に入る意義は、研究者だけでなく当事者の期待も背負っている。

難聴を手がかりに始まる第2相試験

今回始まるのは、難聴を伴うミトコンドリア病患者を対象とした医師主導の第2相臨床試験だ。順天堂大学医学部付属順天堂医院や東北大学病院、東京医療センターなど国内4医療機関が参加し、2025年12月から投与が始まる予定である。少人数の患者で、聴力や全身症状の変化を追いながら、有効性と安全性、さらには体内での動き方まで丁寧に確かめていく。

治験の先には、製薬企業である杏林製薬との連携を通じた承認申請が見据えられている。希少疾患の薬は市場規模が小さく、企業単独では開発が進みにくいが、大学発のシーズと企業の開発力を組み合わせることで、患者に届くスピードを上げようとする試みだ。仮に今回の結果が良好であれば、次の大規模試験への道筋が開かれる。

評価指標として難聴に焦点を当てたのは、加齢性難聴などミトコンドリア機能の低下が関わる別の状態への応用も視野にあるからだ。動物実験では筋力改善なども報告されているが、ばらつきの少ない聴力の方が、薬の効果を見極めやすいと判断されたという。エネルギー工場の乱れが全身の老いや障害に影を落とすなか、耳に届くわずかな音の変化が、新しい治療時代の到来を静かに告げるかもしれない。

参考・出典

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