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経済産業省の2026年度当初予算案の概要が2025年12月22日に分かった。特別会計を含む総額は3兆693億円で、2025年度当初予算比49.5%増となる見通しだ。週内に最終決定する方向で調整が進む。
企業支援の主役はAIと半導体に移る
増額の柱はAIと半導体だ。政府は関連予算を1兆2390億円とする方向で、夏の要求段階では見えにくかった金額が前面に出てきた。3873億円を投じるフィジカルAIは、AIでロボットを動かし、工場や物流の自動化を狙う。
次世代半導体の量産を目指すRapidus向けには、政府出資として1500億円を計上する案だ。設備投資が先行する分野だけに、官の資金が呼び水になるかは企業側の投資判断に直結する。支援が広がるほど、成果指標と撤退基準の設計が重要になる。
特別会計の膨張が映す、エネルギーとリスクの重み
予算の器として膨らむのはエネルギー対策特別会計で、AI・半導体の一部もこの枠に入る。特別会計は特定目的の支出をまとめる仕組みで、総額を押し上げる要因になりやすい。次世代革新炉の研究支援は1220億円を充てる見通しだ。
共同通信によると、当初予算とは別に1兆円台の交付国債を充て、日本貿易保険の財務基盤を強化する案もある。通商や地政学リスクが増すほど、保険や保証の役割は大きくなるが、国の信用を使う以上、対象案件と損失時の負担を丁寧に示す必要がある。
