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朝の横断歩道で、足取りがふと止まる。15日午前7時40分ごろ、名古屋駅近くの交差点で軽乗用車と歩行者が相次いで衝突する事故が起き、30代の男性と40代・50代の女性の計3人が搬送された。現時点で50代女性が意識不明の重体とされ、駅前は一時、通行規制で緊張が広がった。
通勤時間帯の交差点で何が起きたのか
事故は15日午前7時40分ごろ、名古屋市中村区の名古屋駅近くの交差点で発生した。通行人から「車と歩行者複数人との交通事故」と119番通報があり、消防は歩行者とみられる30代男性、40代女性、50代女性の3人を救急搬送した。確認されている範囲では、50代女性が意識不明の重体で、ほかの2人は治療を受けているとみられる。
運転していたのは70代の男性とされ、意識はあり自力で対応できる状態だったと伝えられている。警察は現場で事故当時の信号の状況や車両の進行経路を調べ、車両側・歩行者側双方の動きの整合を取る作業を進めている。通勤時間帯の発生で、足早に横断していた人々が巻き込まれた可能性が浮かぶ。
報道各社の速報では、搬送人数は3人で一致している一方、容体の内訳については伝え方に揺れがある。50代女性が重体とする情報が複数出ており、警察と消防の続報次第で状況が更新される可能性がある。現時点で確実なのは、駅近くの交通量の多い交差点で歩行者が相次いで被害に遭ったという一点である。
駅前で広がった緊張と、これからの焦点
周辺は鉄道やバスが集中する拠点で、朝は横断歩道に人の列が生まれる。現場では警察と消防の車両が相次いで到着し、サイレンが駅前のビル街に反響した。車線の一部規制が続き、信号が青に変わっても人の流れが止まり、スマートフォンで状況をうかがう通勤客の姿が広がっていたと映る。事故処理の長期化は通勤動線に影響を与えたとみられる。
焦点は、車両が交差点に進入した経緯と、横断歩道上の歩行者との位置関係である。防犯カメラや車載器の映像、ブレーキ痕の有無などが、認知・判断・操作のどこに破綻が生じたかを示す材料になる。高齢ドライバーの体調、交差点の見通し、出入口の配置など、複数の要因が折り重なった可能性もある。警察は実況見分を急ぎ、関係者から事情を聴いているとみられる。
名古屋市内では今年、繁華街の交差点で歩道に車が突っ込み、子どもを含む複数がけがを負う事故も起きている。歩車が交錯する都心部の朝は、わずかな操作の遅れが連鎖的な被害につながりやすい。歩行者は青信号でも左右確認を続け、ドライバーは横断歩道手前で速度を落とし、前方と周辺の動きに目を配る。今日起きた駅前の事故は、その当たり前を改めて突きつけたと言える。