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男が路上で押さえ込まれる映像が、沖縄市の若者たちのスマートフォンで繰り返し再生されている。米軍嘉手納基地近くの繁華街で、米軍の憲兵が米国人の民間人を取り押さえたとされる動画だ。米軍の準機関紙「星条旗新聞」電子版は2025年11月26日、この映像を受けて在日米軍が沖縄で続けてきた単独パトロールを一時停止し、対応を検証すると伝えた。基地外での取り締まりをめぐり、あらためて権限の線引きが問われている。
民間人拘束の映像、米軍は単独パトロールを停止
映像が撮影されたのは、嘉手納基地のゲート2通り近くのバー前の路上とされる。11月23日未明、米空軍の治安部隊とみられる隊員が黒人男性を持ち上げて地面にたたきつけ、複数の憲兵が押さえ込みながら手錠をかける様子が映っている。男性は元海兵隊大尉で、現在は米軍関係者ではなく、沖縄を訪れて新しいアプリの事業立ち上げを準備していたと報じられている。
在日米軍はこの男性が軍人や軍属ではない一般の米国人だと認め、状況を調べる間は沖縄での米軍単独パトロールを中断すると説明している。憲兵らは4月から、沖縄市の歓楽街で県警と一緒に徒歩巡回を始め、9月からは沖縄市や那覇で米軍だけの巡回も実施してきた。背景には、2023年以降に相次いだ性犯罪疑惑を受けて出された「リバティー制度」と呼ばれる勤務外行動の規制があり、軍人に対して深夜の基地外飲酒を禁じるなどの厳しいルールを守らせる狙いがある。
自由時間を縛る制度と、揺れる法的な境界線
リバティー制度は、在日米軍司令部が各軍人や家族に適用する内部規則であり、日本の一般市民や観光客には法的な拘束力を持たないとされる。それでも映像の中で、憲兵は身分証の提示を拒んだ場合には日本人でも拘束し、警察に引き渡せると説明している。日米地位協定は、日本国内での刑事裁判権を原則として日本側に認めつつ、米軍人らについては米側にも権限を与える枠組みであり、どこまで米軍が路上で人を制止できるのかという疑問を投げかけている。
こうした摩擦の背景には、長年続く基地負担と事件事故への不信がある。2025年4月には、およそ50年ぶりに米軍と日本の警察・自治体が合同で繁華街を巡回する枠組みが動き出したが、そのきっかけも性犯罪事件への反発だった。1970年のコザ騒動では、交通事故を機に市民と米軍憲兵が激しく衝突し、基地統治への怒りが噴き出した歴史がある。今回の一件は、治安維持と人権保護をどう両立させるかという、沖縄が抱えてきた難しい問いをあらためて浮かび上がらせている。
ゲート2通りには今もネオンと音楽があふれ、巡回の形だけが静かに変わろうとしている。再教育を受けた憲兵たちが歩く日、通りの空気がどう映るのかは、そこに集う人びとの記憶が決めていくのだろう。
