判事就任をめぐる対立が憲法裁判所に波及 ポーランド政権と大統領が判断真っ向対立

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ポーランドの首都ワルシャワの憲法裁判所で2026年10月30日(現地時間)、長官と副長官の1カ月間の職務停止を命じたとする告知が裁判所サイトに掲載された。措置に反発する人々が集まり、警察が庁舎周辺に配備された。トゥスク政権が措置を支持する一方、大統領や司法関係者から適法性への疑義が出ている。

長官らの職務停止を告知、裁判所の指導権めぐり対立

DWなどによると、職務停止の対象はボグダン・シフィエンチコフスキ長官とバルトウォミェイ・ソハンスキ副長官。議会に選出されたアンナ・コルビン=ピオトロフスカ判事が命令を出し、期間中は自らが裁判所を率いるとした。一方、裁判所の公式Xアカウントは、長官と副長官が引き続き適法な指導部だと主張し、措置を『クーデター』と非難した。命令の法的有効性は争われている。

背景には、憲法裁判所判事の就任をめぐる対立がある。トゥスク首相は、議会多数派が選んだ判事の就任をシフィエンチコフスキ長官が妨げていると批判してきた。長官は右派の法と正義(PiS)政権下で就任した。ナブロツキ大統領も一部の判事の宣誓を受け入れておらず、政府側との対立が続いている。首相は法の支配の回復には断固とした行動が必要だとして今回の措置を支持した。

職務停止の告知とは別に、ジュレク法相は長官らの刑事訴追に向けた免責解除も求めた。現地報道によると、申請は計5件で、長官に関するものが4件、副長官に関するものが1件。いずれも免責解除を求める手続きであり、刑事責任が確定したわけではない。

ナブロツキ大統領は10月31日付の声明で、一連の措置を憲法秩序に反する強制的な権力掌握だと批判した。同日には議会各党との緊急協議を実施したが、対立を解消する合意には至らなかったと報じられている。

警察は安全確保を説明、司法側は適法性に疑義

警察の出動理由について、DWはワルシャワ警察の説明を伝えている。判事から判事や職員の安全に対する脅威の可能性を通報され、対応したという。APが伝えた警察発表によると、30日夜の抗議活動で3人が拘束された。警察は、物を投げたり柵の突破を試みたりする行為があったと説明した。

これに対し、最高行政裁判所のヤツェク・フレブニ長官は10月31日付の声明で、憲法裁判所周辺への警察配備と長官・副長官の入館阻止について、法治国家の基本原則との整合性に重大な疑義を示した。声明は司法判断ではなく長官としての見解であり、政治的分断を超えた妥協を求めている。

一方、Polskie Radioの11月1日付報道はPAPを出典に、警察長官マレク・ボロンが警察官宛ての書簡で活動の適法性を主張したと伝えた。ボロン長官は、警察の役割は裁判所の運営を評価することではなく、公共の安全を確保することだと説明している。

参考・出典

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