サウジの弾道ミサイル工場で拡張工事 衛星画像が示す大型固体燃料ミサイル製造の可能性

サウジの弾道ミサイル工場で拡張工事 衛星画像が示す大型固体燃料ミサイル製造の可能性

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サウジアラビアの弾道ミサイル工場で進む拡張工事が、射程や搭載重量を増した大型ミサイルの製造を支える可能性があると、FPRIのサム・レア氏とマイケル・ダイツマン氏が分析した。2026年10月23日に公開された分析は衛星画像に基づき、小型モーターの増産に使われる可能性も示している。

新施設の構造から用途を分析

対象はアルドワダミの工場だ。ロイターによると、リヤドの西約200キロに位置し、研究者らはPlanet Labsが2025年4月から2026年9月に撮影した画像を調べた。FPRIの分析では、新たに建設されている2棟のうち、一方は固体推進剤モーターの鋳込み施設、もう一方は保管施設である可能性がある。

大型化の可能性を考えるうえで重要なのが、モーターを収める鋳込み用の深いピットだ。FPRIは、ピットの寸法が製造可能なミサイルの直径を制約すると説明している。ロイターが伝えた研究者らの評価によると、新しい鋳込み施設とみられる建物は、既存の同用途とみられる建物の少なくとも2倍の大きさだという。

FPRIは、9月18日に撮影された画像で、鋳込み施設とみられる建物の南北に爆風をそらす壁の設置作業が進んでいると分析した。深いピットとともに、用途を判断する材料としている。一方、保管施設とみられる建物については、用途の判断の確度がより低いとした。

建物が大型化しているだけでは、製造するミサイルの性能は確定できない。FPRIは、大型ミサイルの製造に使うと判断するには追加の証拠が必要だとし、小型モーターの生産量を増やすための拡張という解釈も挙げた。また、現在この工場で製造されているミサイルの型式も不明としている。ロイターによると、依頼を受けて分析を確認したIISSの研究員とJanesも、生産能力の拡大や長射程ミサイル開発を支える可能性を認めた。

画像時点では建設中、2026年末にも稼働準備か

ロイターが伝えたFPRIの分析では、保管施設とみられる場所で2025年4月に整地・掘削が始まり、鋳込み施設とみられる建物でも同月下旬から5月上旬に着工した。2026年9月18日の画像では、両建物とも屋根の一部が未完成だった。鋳込み設備の設置には数か月かかる可能性があるものの、研究者らは早ければ2026年末に生産開始の準備が整う可能性を示している。

ロイターは、固体燃料方式には長期保管が可能で、液体燃料方式より迅速に発射できる利点があると説明した。また、工場拡張が米サウジ間の民生用原子力協力に対する米議会の反対を強める可能性を指摘する一方、サウジは核兵器開発計画を否定していると伝えた。サウジ大使館と情報省は、同記事の掲載時点でロイターのコメント要請に回答しなかった。

参考・出典

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