韓国・ソウル中央地裁 キム・ノクワン被告(33)に無期懲役 被害は子ども多数

韓国で過去最大規模のデジタル性犯罪 テレグラム組織「自警団」トップに無期懲役

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

ソウル中央地裁の法廷で判決を聞いた男は、最後までうつむいたままだった。2025年11月24日、メッセージアプリ「テレグラム」という匿名性の高い場を利用して、数百人を性的に搾取したとして、「自警団」と呼ばれる組織を率いたキム・ノクワン被告(33)に無期懲役が言い渡された。被害者の多くは子どもや若者で、裁判所は「社会からの永久隔離が必要だ」として、韓国で過去最大規模とされるデジタル性犯罪に重い判断を示した。

脅しで人を縛ったピラミッド型組織

キム被告が率いた「自警団」は、宗教団体を装うように役職名を付け、トップの自称「牧師」の下に「伝道師」「予備伝道師」らを置くピラミッド型だった。被告はSNSで、ディープフェイク(AIで顔や体を合成した偽画像)に興味を示す男性や、性的な好奇心を見せた女性に近づいたうえで、「通報する」「個人情報をばらまく」と脅してテレグラムのチャットルームへ誘い込み、新たな被害者を勧誘させる仕組みを作り上げていった。

組織に取り込まれた人々は、1時間ごとの日報や反省文の提出を命じられ、怠れば裸の写真撮影や自傷行為の強要といった「罰」を課されたとされる。被害者は2020年5月ごろから2025年1月までに少なくとも261人に達し、その多くが未成年だった。キム被告は16人に性的暴行を加え、うち14人は子どもや少年少女で、約1700点の搾取的な画像や動画を作成し、このうち約260点を流通させたと報じられている。過去に「n番部屋事件」で社会を震撼させた国で、さらに大規模な被害が確認されたことになる。

テレグラム捜査協力と広がるデジタル性犯罪対策

犯行の舞台となったテレグラムは、海外サーバーと強い暗号化で知られるメッセージアプリで、捜査が届きにくいことから、これまでも韓国のサイバー性犯罪で繰り返し悪用されてきた。キム被告は少なくとも453のチャンネルやチャットルームに関与し、そのうち約60を自ら運営していたとされる。裁判所は、オンラインで拡散した性的コンテンツは完全な削除が極めて難しく、被害は長期にわたり回復不能になり得ると強調。前例のある「博士部屋」事件を上回る規模のサイバー性犯罪として、厳罰が必要だと判断した。

一方で、今回の事件は捜査体制にも転機をもたらした。韓国警察は2024年10月にテレグラム運営側との正式な協力枠組みを整え、本件では同社から提供されたデータが初めて大規模な性搾取ネットワークの立証に活用されたとされる。またソウル中央地裁は、共犯10人にも懲役2〜4年を言い渡し、キム被告については無期懲役に加え、10年間の個人情報公開と就業制限、30年間の電子監視も命じた。匿名性と自由さを売りにしたツールが被害者の沈黙を強いる凶器にもなり得ることを示した今回の判決は、静かな画面の向こうで続く暴力に、ようやく社会の視線が向き始めている現実を浮かび上がらせている。

参考・出典

ニュースはAIで深化する—。日々の出来事を深掘りし、次の時代を考える視点をお届けします。

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。
ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、
実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。
[私たちの取り組み]