本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]
佐賀大学と診断薬メーカーのミズホメディー(佐賀県鳥栖市)が、便を検体にピロリ菌を調べるPCR検査キット「スマートジーン H.pylori S」を共同開発した。ミズホメディーは2025年6月30日、厚生労働省から体外診断用医薬品として承認を得たと公表している。胃カメラに頼りにくい層へ、検診の入口を広げる狙いがある。
学校健診に近づく「便で1時間」という選択肢
新キットは、自宅などで採取した便を使い、ピロリ菌の感染診断をPCRで行う。佐賀大学広報室によると、菌の薬剤耐性の有無も含めて約1時間で判定でき、検査操作も簡便化したという。血液や内視鏡での検体採取が難しい子どもにとって、検査の心理的なハードルが下がりやすい。
佐賀県は以前から、中学生を対象にしたピロリ菌の検査と除菌の助成事業を進めてきた。県の資料では、中学校の健康診断の検尿の残りを一次検査に使い、必要に応じて二次検査や治療へつなぐ設計だった。便を使うPCRが選択肢に入れば、二次検査の精度や判定スピードを上げつつ、学校健診の流れにどう組み込むかが次の論点になる。
耐性も同時に見る意義と、普及に向けた宿題
ピロリ菌は除菌治療で抗菌薬を使うが、薬が効きにくい耐性菌が混ざると、治療が長引いたり再治療が必要になったりする。佐賀大学は会見資料で、本キットが「感染」と「クラリスロマイシン低感受性」の検出を同時に行う点を特徴に挙げた。つまり、治療の入口で「どの薬が効きそうか」を見立てやすくし、患者側の負担を減らす発想だ。
一方で、検査が広がるほど現場の運用が問われる。専用の小型装置をどの医療機関が担うのか、費用と検体の回収方法、結果説明の体制、個人情報の扱いなど、学校健診の現実に合わせた設計が欠かせない。FNNプライムオンラインは、2026年に医療機関向けの販売開始を見込むと伝えており、佐賀県内でも2026年度以降の健診導入が焦点になりそうだ。
参考・出典
- 国内製造販売承認取得のお知らせ ヘリコバクターピロリ核酸キット「スマートジーン H.pylori S」を掲載いたしました。 | 新着情報 | 株式会社ミズホメディー
- 国内初!佐賀大学と地元企業の共同研究から誕生した便ピロリ菌PCR検査キット ~薬剤耐性も同時判定、除菌成功率UPによる胃がん予防に期待~ 除菌成功率の向上と胃がん予防に新たな道を開く地域発の医療イノベーション | 佐賀大学広報室
- 国内初!佐賀大学と地元企業の共同研究から誕生した便ピロリ菌PCR検査キット 体外診断用医薬品として承認 – 佐賀大Press
- 胃がんの原因“ピロリ菌”を検出する「新キット」開発 胃カメラ難しい人でも簡単に検査 胃がん予防に期待 佐賀大学|FNNプライムオンライン
- 未来へ向けた胃がん対策推進事業の実施状況をお知らせします / 佐賀県
