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東京・新宿区高田馬場のマンションでエステ店の30代女性が刃物のようなもので刺された事件で、警視庁は2025年12月30日、逃走していた35歳の中国人の男を殺人未遂容疑で逮捕した。女性は胸や背中などを刺されて搬送されたが、命に別状はないという。
「共用廊下」で起きた刺傷、建物利用者の不安
事件は12月29日正午すぎに起きた。警視庁などによると、エステ店が入る建物の共用廊下で女性が襲われ、複数箇所を刺された。現場はJR高田馬場駅近くの住宅街側とされ、近隣では年末の買い物や帰省の動きもある時期だけに、短時間でも緊張が走った。
共用部での犯行は、店舗の利用客だけでなく住民や宅配業者など、建物に出入りする人の動線と重なる。オートロックの有無にかかわらず、待ち伏せやすれ違いが起きやすい場所でもある。防犯カメラの映像確認や、管理側の入退館ルールの徹底など、日常の運用が問われる形になった。
捜査の焦点は動機と逃走の足取り、料金トラブル情報も
逮捕された男は、女性を刺して殺害しようとした疑いが持たれている。報道各社によると、男は事件後に現場から離れ、千葉県内で身柄を確保された。取り調べでは黙秘すると話しているという。女性は「過去に客として来店したことがある」といった趣旨の説明をしており、店側との接点が捜査の柱になる。
一部報道では料金の支払いを巡るトラブル情報も出ているが、警視庁は経緯を慎重に調べている。論点は、店と客の間の行き違いが、なぜ暴力に結びついたのかという点だ。トラブル対応の記録や連絡手段、建物内での待機の有無などを積み上げ、動機と再発防止につながる手がかりをどこまで具体化できるかが焦点になる。
