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カンボジアは2025年12月18日、国境の町ポイペトでタイ軍機が爆弾を投下したと発表した。ポイペトは両国を結ぶ陸路の要衝で、カジノや物流で人と金が交差してきた場所だ。国境閉鎖で最大約6000人のタイ人が足止めされる中、空からの攻撃は「行き場のない人」と街の生業を同時に揺らしている。
通過点のはずの町で、滞留が日常になる
カンボジア国防省は、18日午前11時ごろにポイペト一帯へ爆弾が投下されたとしている。AP通信は、住宅地での被害や民間人の負傷が出たとの情報も伝えた。一方、タイ側は「市街中心ではなく外縁部の軍事目標を狙った」との立場を示しており、同じ出来事でも「どこが狙われたのか」という認識が割れている。
見過ごされがちなのは、国境のゲートが閉じた瞬間に、町が「目的地」へ変質することだ。Reutersによれば、タイは12月16日時点で5000〜6000人がポイペトに取り残されているとし、領事窓口を通じた退避や空路帰国の案内を進めている。移動の詰まりは治安や生活費にも直結し、観光客だけでなく出稼ぎ労働者や家族連れも不安を抱える。
軍事目標の主張が強まるほど、境界はあいまいになる
カンボジア国防省は投下数を「2発」と説明したが、AP通信は「3発」とも報じており、初期情報の揺れがある。タイ側では、王立タイ空軍がポイペト近郊への攻撃を認め、BM-21ロケットの保管拠点を狙ったと説明した。BM-21は、トラック搭載の多連装ロケットで広範囲を攻撃でき、国境地帯の応酬では被害が市街に及びやすい。
衝突は12月8日ごろから本格化したとされ、国境の係争地や寺院遺跡を抱える地域をめぐって、互いに「自衛」を掲げてきた。避難民が大規模に出ているとの報道もあり、停戦仲介の動きがあっても、主要な通過地点が攻撃対象になれば、再開の政治コストは上がる。ポイペトで問われるのは勝敗より、国境が再び「通れる場所」に戻るまでの時間だ。
参考・出典
- Thailand carries out more airstrikes on Cambodia as deadly border conflict flares | AP News
- Thailand works to repatriate thousands stranded at Cambodia border crossing | Reuters
- Agence Kampuchea Presse – AKP
- Thai Air Force strikes BM-21 depot in Poipet after rocket attacks on civilians
- Thai Foreign Ministry Reaffirms Clear Stance: Ceasefire Requires Cambodia to Meet 3 Conditions 6,000 Thais Stranded in Poipet
