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トランプ米大統領は2026年10月16日(現地時間)、新たな対ロシア制裁・関税を定める「グラム法」の主要措置について、適用を免除する大統領令に署名した。翌17日、措置に関する最終判断はまだ明らかにしていないと述べ、ルビオ国務長官は発動した場合の経済的影響を最大60日間かけて分析する考えを示した。
グラム法の主要措置を免除、既存制裁は維持
グラム法は9月18日に成立した。ロシアからの輸入品に対する500%の関税引き上げや、ロシア産原油・天然ガスの主要輸入5カ国などに対する100%の追加関税、ロシア政府関係者などへの制裁を規定している。
トランプ氏は同法第115条に基づく免除権限を行使し、主要措置の適用を見送った。大統領令では、免除が米国の国益にかなうとする証明書を議会に提出したと説明している。
一方、命令は、指定されたロシア政府の有害な対外活動に対応する既存の大統領令上の制裁・措置には影響しないと明記した。今回の判断によって、米国の対ロ制裁全体が解除されるわけではない。
経済影響を最大60日間分析、免除の終了日は未設定
ロイターによると、ルビオ氏は17日、制裁と関税を課した場合に世界経済と米国経済へ及ぶ影響を分析するため、最大60日間を充てる考えを示した。
トランプ氏も同日、フロリダ州パームビーチのマールアラーゴで記者団に対し、制裁・関税に関する最終判断はまだ発表していないとの趣旨を述べた。
大統領令は、免除を終了する具体的な日付を設定していない。大統領または国務長官が、財務長官や米通商代表部との協議を経て追加措置を適切と判断するまで、免除が続くと定めている。60日間は検討の目安であり、その後の制裁発動が確定したわけではない。
トランプ氏は交渉継続を重視、議会とウクライナは反発
ロイターによると、トランプ氏は18日のSNS投稿で、ロシアを交渉の場から遠ざける事態を避けるための判断だと説明した。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、制裁の適用見送りがプーチン大統領を勢いづかせ、戦争を長期化させると批判した。
AP通信によると、米議会でも共和・民主両党の議員から反発が相次いだ。グラム法による対ロシア圧力を弱める判断に批判が出る中、政権は経済への影響と外交交渉の両面から対応を検討している。
参考・出典
- Rubio says Trump to take up to 60 days to weigh Russia sanctions By Reuters
- Implementing the Lindsey O. Graham Sanctioning Russia and Iran Act of 2026 – The White House
- トランプ氏の対ロ制裁停止、世界経済への影響分析のため ルビオ米国務長官
- Trump’s decision to waive Russian sanctions outrages Congress
- 対ロ制裁見送り、最終決定でないとトランプ氏 国務長官「60日かけ影響評価」
