米半導体企業ウルフスピード 12インチ単結晶SiCウエハー製造成功

SiCウエハー300ミリ製造成功 米ウルフスピード、普及の壁打破か

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炭化ケイ素(SiC)ウエハーの「12インチ化」が現実味を帯びてきた。米ウルフスピードは、直径300ミリメートルの単結晶SiCウエハーの製造に成功したと発表した。SiCは高効率な電力変換で強みを持つ一方、コストが普及の壁でもある。発表は米国時間13日(日本時間14日)だ。

12インチSiCウエハー試作 200mm世代超え

ウルフスピードによると、300mm(12インチ)の単結晶SiCウエハーを作製した。CTOのエリフ・バルカス氏は、結晶成長やブール、ウエハー加工での長年の開発の積み重ねが今回の到達点につながったと説明し、将来の量産化に向けた道筋を示した。

現在のSiCウエハーは150mm(6インチ)や200mm(8インチ)が主流で、口径が大きくなるほど同じ工程で取れるチップ数が増える。面積で見ると、300mmは200mmの約2.25倍に広がる計算で、装置稼働や材料の固定費をより多くのチップに割れるため、コスト低減に直結しやすい。

AI電源・AR/VR照準 材料プラットフォーム

展開先として同社が挙げたのは、AIインフラ、AR/VR、先進パワーデバイスだ。データセンターでは電力密度と放熱の制約が強まり、電源周りの効率改善が急務になる。SiCの大口径化で、電力供給や熱対策、配線の統合をウエハースケールで進める狙いもにじむ。

EE TIMEs Japanは、同社が経営悪化を背景に昨年6月に米連邦破産法11条の適用を申請し、同年10月に再建手続きを終えた後の技術面の打ち出しだと伝えた。昨年9月には200mm材料の商用展開も発表しており、200mmで顧客認定を進めつつ、次の世代として300mmを見据える構図が鮮明になっている。

SiCの300mm化は、単なる「大きいウエハー」の話ではない。結晶品質、歩留まり、装置の適用範囲、供給の安定までを一体でそろえる競争である。電動化とAIの電力需要が同時に膨らむ中、材料から工程までの標準を主導できるかどうかが、次の産業地図を決める焦点となる。

参考・出典

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