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国連が「7月にも資金が尽きかねない」――運営そのものを揺るがす警告が出た。アントニオ・グテレス事務総長は現地時間30日(日本時間31日)、加盟国に分担金の全額・期限内支払いを強く求め、払えない国が増え続ければ国連が機能不全に陥ると訴えた。
7月資金枯渇警告 加盟国分担金未納
AP通信によると、グテレス氏は193加盟国に宛てた書簡で、国連の通常予算(本部運営など)の手元資金が7月までに枯渇する可能性があると指摘した。未納の累積で流動性準備がほぼ尽き、年初に議決された2026年の通常予算(34.5億ドル)の執行自体が危ういという。
背景には、分担金の未納・遅延が常態化している現実がある。国連は2025年末時点で未払いが15.68億ドルに達したとされ、単なる「支払いの遅れ」ではなく、採用凍結や人員削減など日々の運営に直結する段階に入っている。
さらに、未使用分を加盟国へ返還する仕組みが、入金が遅れる局面では逆に資金繰りを悪化させる問題もある。アルジャジーラによれば、国連側は「今払うか、もう間に合わないか」と危機感を示し、財政ルールの抜本見直しも選択肢に挙げた。
最大拠出国米国の滞納 規律と制度改革
危機を象徴するのが主要国の滞納だ。AP通信は、米国が通常予算で21.96億ドル、PKO予算で18億ドルの未払いを抱えると伝えた。滞納が長期化すれば、国連の意思決定と執行の双方で「資金を払う国が影響力を増す」構図が強まる。
制度面でも、資金を回収できていないのに返還が発生する矛盾は放置できない。国連ジュネーブ事務局の発信では、資金繰り悪化を前提に2026年予算案の圧縮や定員削減が進められてきた経緯があり、今回の警告は“節約”だけでは限界があることを突きつけた格好だ。
国連の分担金制度は「参加国が等しく支える」ことで中立性と継続性を担保してきた。ここが揺らげば、緊急課題への即応力が落ち、国連の権威も削られる。支払い規律の回復と、現実の資金フローに耐える財政ルールへの更新が、多国間協調の土台を守る分水嶺になる。
