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山岳トンネル工事で最も危険度が高い工程の一つが、掘削面(切羽)の直下で行う火薬の装填だ。大林組は1月20日、慶應義塾大学ハプティクス研究センターと共同で、力触覚を遠隔で再現する「リアルハプティクス」を応用し、この装填作業を無人化したと発表した。作業者が切羽に近づかずに済む設計へ踏み込み、安全性と省人化を同時に狙う。
危険作業を「離れて触る」発想に 大林組と慶應大が自動火薬装填を改良
両者が改良したのは、遠隔・自動で火薬の装填や結線を行う「自動火薬装填システム」だ。リアルハプティクスにより、操作側は離れた場所にいながら、孔に火薬を入れる際の抵抗感などを手元で感じ取れる。熟練の勘に頼りがちだった力加減を、遠隔操作でも扱える点が核になる。
大林組の発表では、起爆用爆薬(親ダイ)の供給装置を搭載するなどの改良で、切羽直下に作業者が入らない状態で連続装填が可能になった。装填範囲も広がり、これまで対応しにくかった切羽の下方部にも装填できるようにしたという。
現場実証で「5人→1人」へ 省人化と生産性を同時に押し上げる
大林組によると、国土交通省関東地方整備局が発注した国道20号の新笹子トンネル工事で試行適用し、従来は切羽直下で5人が担っていた装填作業を、切羽から50メートル離れた場所で1人が実施できる形に改めた。危険源から距離を取れるため、安全面の改善が直接的に見込める。
ITmedia BUILTは、今回の改良が「無人化」に焦点を当てた段階である点を報じた。背景として、NEDOは2024年12月に、同技術群でトンネル外から実火薬を装填して発破することに成功したと発表しており、遠隔化から現場の連続運用へと踏み込みつつある。
トンネル施工の人手不足が常態化する中で、危険作業の隔離は「安全対策」だけではなく、施工体制そのものの再設計を意味する。力触覚の伝送は単なる操作性の向上ではなく、熟練者の感覚をデータと手順に落とし込み、複数台運用や自動運転との連携へ接続するためのインターフェースになり得る。現場での安定稼働と標準化が進めば、山岳トンネルの生産性は人員計画から変わっていく。
