トランプ氏、デンマーク自治領グリーンランドへ米病院船派遣を表明

米国がグリーンランドへ病院船 「病人が多い」とトランプ氏投稿

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北極圏をめぐる米欧の綱引きが続くなか、米国はデンマーク自治領グリーンランドに病院船を送る方針を示した。トランプ大統領は21日(日本時間22日)、SNS投稿で「治療を受けていない病気の人が多い」と述べ、派遣を明らかにした。

病院船派遣表明 目的と不透明な運用

DPA通信が報じたところでは、トランプ氏は病院船が「向かっている」と書き込んだ一方、到着時期や受け入れ先との調整状況など具体像は示していない。軍や政府当局からも詳細説明は乏しく、医療支援の枠組みが見えにくい。

米軍の病院船は、災害対応や感染症対応などで運用されてきた大型医療施設である。人口が少なく集落が点在するグリーンランドでは医療アクセスが課題になりやすいが、派遣が緊急医療なのか、長期常駐なのかで意味合いは大きく変わる。今回の発信は、人道支援の名目と北極圏戦略を結び付ける材料にもなり得る。

領有発言の延長線 同盟内摩擦と反発

AP通信によると、北大西洋条約機構は、トランプ氏の「編入」示唆が波紋を広げるなかで北極圏での取り組み強化を打ち出している。グリーンランド側は従来から「売り物ではない」との立場が強く、病院船が政治的圧力の手段と受け止められれば反発は避けにくい。

日本の報道では、トランプ氏が欧州各国の動きを批判し、関税を絡めた圧力に言及してきた経緯も伝えられている。FNNプライムオンラインによれば、ホワイトハウス報道官は「領有目標は揺るがない」との趣旨を強調し、デンマーク側などとの協議枠組みにも触れた。対話を掲げつつ目標を固定する姿勢は、同盟国の不信を深めやすい。

病院船は本来、医療ニーズに即して運用されるべき資産であり、主権や安全保障の駆け引きに重ねれば、受け入れ側の協力を得にくくなる。米国が求める影響力の拡大と、デンマークおよびグリーンランドが重視する自治と同盟協調は両立しにくい。今後は、派遣の法的根拠と指揮系統、現地の同意を明確にするかどうかが、対立の深まり方を左右する。

参考・出典

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