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米国が1月22日、世界保健機関(WHO)から正式に脱退する。通告から1年で効力が生じる手続きに沿う一方、資金・人材の引き揚げが進むことで、感染症の監視や緊急対応の国際連携が弱まる懸念が強い。未払い分担金を抱えたまま離脱する点も争点となる。
未払い分担金 脱退手続きの綻び
国連側は、米国からの脱退通知書簡が昨年1月22日付で、1年後の1月22日に脱退が発効すると説明したと、AOLニュースが伝えた。
ニューズウィーク日本版によると、米国は未払いの分担金が残る中で脱退を迎える。米国内法では、脱退には1年前の通告に加え、未払い分担金の全額支払いが義務付けられているとされ、未払いは約2億6000万ドルだという。米国務省の報道官は、WHOが情報の統制・管理・共有に失敗したなどとして、資金提供や支援の停止を進めたと説明した。
感染症対策網 資金と交渉の空白
AOLニュースは、米国がWHO資金の約18%を拠出してきた最大の資金支援国だと報じた。WHOの直近の2年予算(2024~2025年)は約68億ドルとされ、資金の目減りは結核やHIV/AIDSなどの対策、各地の保健危機対応に影響が出るとの見方が出ている。
WHOは昨年1月21日の声明で、米国の離脱方針を遺憾とし、対話を通じて関係維持を望む立場を示した。米ホワイトハウスが公表した大統領令では、WHO向けの資金移転の停止、関係する米政府人員の再配置、さらにWHOのパンデミック協定交渉などからの離脱を進める方針が示されている。
公衆衛生は「危機が起きてから」ではなく「起きる前」に投資効果が出る分野であり、最大級のプレーヤーが枠組みを離れることは、早期警戒と標準化のコストを各国に押し戻す。分断が進めば、感染症対策は政治と財政の都合で揺れやすくなり、国際協調の再設計が避けられない局面に入ったと言える。
