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京都大学情報学研究科の原田博司教授、香田優介准教授、遠藤浩明博士後期課程学生らは、2026年10月1日付の発表で、60GHz帯の電波を使い、実走行車両から最大10.3Gbit/sの上り伝送と、同じ通信信号を用いた車両速度・位置推定を同時に実現したと報告した。平均測位誤差は約3mで、6G時代の自動運転向け通信基盤への応用を見込む。
同じ通信信号から速度と位置を推定
研究グループは、3GPPで規格化された5G物理層信号フォーマットを基盤に、60GHz帯の広帯域移動伝送試験装置をソフトウェア無線技術で開発した。使用帯域幅は1840MHz、サブキャリア間隔は960kHz。帯域幅は国内5Gの最大チャネル帯域幅400MHzの約5倍に当たる。
位置推定では、通信信号の復調時に推定されるドップラー周波数から車両速度を算出し、参照位置を起点に速度を積算して位置を求める。試験では速度推定誤差が最大約5km/h、平均測位誤差が約3mだった。
約18km/hの実走行車両で試験
車両を約18km/hで走行させ、64QAMに基づくMCS17では交差点から約150mの範囲まで10.3Gbit/sで通信できた。QPSKに基づくMCS7では約250mまで通信可能だった。判定条件はブロック誤り率0.1以下とした。
受信機は道路を見通せる建物内の高さ約5.8m、車載送信アンテナは高さ1.5mに設置し、送受信には利得25dBiの標準利得ホーンアンテナを使用した。受信ビームは交差点から約100m離れた道路上の地点に固定し、走行車両には追従させなかった。
電子情報通信学会の現行プログラムでは、成果は11月19日15時15分から「5G NR信号を用いた60 GHz帯V2I通信と車両センシングの融合技術に関する基礎実験評価」として発表予定。研究グループは、点群や高精度3次元地図などの大容量情報と位置情報を同じ通信電波で扱う技術の高度化を進める。
