Anthropic、Claudeへの蒸留攻撃対策を強化 推論トークンの抽出量が最大99%減少と報告

Anthropic、Claudeへの蒸留攻撃対策を強化 推論トークンの抽出量が最大99%減少と報告

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Anthropicは2026年10月12日付の公式ブログで、AIモデル「Claude」の能力を無断で別モデルに複製する「蒸留攻撃」への新たな対策を公表した。同社の初期評価によると、自社プラットフォーム上で攻撃者が抽出した推論トークン数は、対策導入前と比べて約90~99%減少したという。

推論過程の抽出を三つの方法で制限

蒸留は、高性能なAIモデルの回答を別モデルの訓練に利用する技術で、正当な開発にも使われる。一方、Anthropicは、大量の不正アカウントなどを通じてClaudeの回答や推論記録を収集する行為を問題視している。

今回の対策は、推論記録の移動・編集の制限、不正な抽出要求の検出、反復試行の抑制という三つの方法で構成される。

「preserved thinking」は、Claude Fable 5.1とClaude Opus 5.5に導入された仕組みだ。2026年8月31日以降に作成されたAPIアカウントでは、過去の文脈を編集して保護された推論を引き出す手法を制限する。旧モデルから推論を参照する経路も制限し、Claude Sonnet 5.5では推論記録へのアクセスを生成元の組織に限定した。

不正な抽出要求の検出には二段階の分類器を使用する。同社は社内外の攻撃的テストで弱点を修正し、誤検出率を0.1%未満に抑えたと説明した。

抽出を繰り返す利用者には厳しい利用制限を設け、持続的な試行が確認されたアカウントを停止する。同社は蒸留に関連する数万件のアカウントを停止したという。

対策導入後、攻撃者が同社プラットフォーム上で抽出した推論トークン数は、導入前の約10分の1~100分の1に減ったと推計する。約90~99%という削減率は、この抽出量についての初期評価であり、攻撃件数全体の削減率ではない。

正常利用への影響と効果の持続性

対策は正規利用者にも影響している。一部の開発者はAPI連携の実装変更が必要となり、分類器によって正常な要求が遮断される場合もある。同社は9月24日から、誤検出率が0.1%未満の特定分野について、応答前に遮断された要求への課金を再開した。

Anthropicは、削減効果がどの程度持続するかは分からないとしている。新対策を回避する高度で継続的な試行にはまだ遭遇しておらず、今後も新たな抽出手法を監視し、防御策を更新する方針だ。

参考・出典

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