理化学研究所・九州大学の共同研究が解明 アストロサイトが記憶を長期化

恐怖記憶が長く残る仕組み解明、アストロサイトの役割判明

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強い恐怖を伴う出来事が、あとから思い出しやすい形で残るのはなぜか。理化学研究所と九州大学などの研究グループが、マウス実験でその一端を示した。神経細胞ではなく、脳内で神経を支える細胞の一つアストロサイト(星状膠細胞)が、記憶を長期化させる「目印」の役割を担うという。成果は英科学誌Natureに2025年10月15日(日本時間16日)付で掲載された。

怖い体験が残りやすい理由、主役はアストロサイト

研究では、特定の場所で弱い電気刺激を受ける経験をマウスに与え、数日後に同じ環境へ戻したときの脳内の変化を調べた。恐怖を思い出す場面で、限られたアストロサイトの集まりが再び強く反応し、記憶が「固定」される流れに関わっていたという。例えば、同じ箱に入ったマウスが身を固くして動きを止めるような反応と、アストロサイト側の再活動が結び付いた。

アストロサイトは、グリア細胞(神経細胞以外の脳細胞の総称)の一種で、これまで「神経の周辺を支える役」と見られがちだった。今回の結果は、感情を伴う体験のあと数日間、分子レベルの痕跡がアストロサイト側に残り、思い出すタイミングで再動員される可能性を示す。神経細胞の結び付きだけでは説明しにくかった“記憶の残り方”に、別の入口ができた形だ。

治療応用の期待と、残る問い

恐怖と記憶の結び付きは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や、うつなどの精神疾患と関連するとされる。侵入的に思い出してしまう記憶を弱める、あるいは「残す記憶」を選び直す発想は、治療の選択肢になり得る。研究グループも、アストロサイトの働きを調節することで症状の緩和につながる可能性に言及している。現場感としては、眠れない夜に特定の場面が何度も浮かぶ苦しさが、どこで増幅されるのかを探る研究だ。

一方で論点は単純ではない。恐怖記憶は危険回避に役立つ面もあり、弱め過ぎれば日常の判断に跳ね返る懸念がある。どの記憶を、いつ、どの程度まで調節するのかという「線引き」も残る。今回の成果はマウスでの検証であり、人の脳で同様の仕組みがどこまで一般化できるかは今後の課題だ。少なくとも、記憶の固定を神経細胞だけの問題として扱わない研究設計が、次の一手として具体化してきた。

参考・出典

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