国立情報学研究所が光伝送レイヤー自動再設計、10分で迂回・回線追加

通信断の復旧は自動化へ NIIとNTTが光網即時迂回を確認

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

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国立情報学研究所(NII)とNTT、NTT東日本は2025年12月18日、激甚災害で通信が寸断される場面を想定し、光ファイバー網の「光伝送レイヤー」を自動で設計し直して、トラフィックの迂回や回線の追加を10分以内に行えることを実証したと発表した。人手に頼りがちな復旧のボトルネックを、現場が“待たされない”仕組みに変える狙いだ。

災害時に問われるのは「速さ」より「手戻りの少なさ」

大規模災害では、壊れた設備を直す前に、まず迂回路で通信をつなぐ判断が迫られる。今回の成果は、障害が起きたあとに通信状況を見ながら、短時間で経路を切り替えたり、必要なら増速のための回線を足したりできる点にある。10分という時間は、利用者にとっては「つながらない時間」を縮め、運用側にとっては混乱の連鎖を断ち切る目安になる。

鍵になるのが「光波長パス」だ。これは、光伝送ネットワークの中で、送信から受信まで光信号が通る“光の道筋”を指す。災害時は迂回を大量に作る必要が出る一方、同じ波長を確保できないなど制約が増える。従来は設計や設定を手作業で積み上げる場面が多く、予備経路の探索から開通まで数時間かかることもあるとされ、そこが実務上の重荷になっていた。

コントローラ連携で「回線を組む」作業を機械に渡す

実証では、NIIのIPコントローラと、NTTが開発を進めるAPNコントローラが連携し、迂回に適した光信号のレートや波長を自動で選び、設定までつなげたという。APNはAll-Photonics Networkの略で、できるだけ光のまま運ぶことで大容量や低遅延、低消費電力を狙う構想だ。手順をたとえるなら、道路工事のたびに人が地図を引き直すのではなく、渋滞を見て自動で迂回路を“開通”させるイメージに近い。

発表によると、機器の追加や波長リソースの事前確保に頼らずに切り替え・追加ができた点も特徴だ。NTT東日本の商用光ファイバーなどを用いた環境で検証しており、今後は光伝送ネットワークに適用して災害時の信頼性を高めるとしている。運用に載せるには適用範囲や連携の標準化といった課題も残るが、「復旧の職人芸」を減らせるかどうかが、次の焦点になる。

参考・出典

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