福島県南相馬市の宇宙スタートアップAstroX、気球発射で23.2億円調達

気球でロケット発射、AstroXが23億調達 常識覆す宇宙開発

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気球でロケットを空中へ運び、上空から点火して宇宙を目指す――その“発射台の常識”を変える構想に資金が集まった。福島県南相馬市の宇宙スタートアップAstroXは2月4日、シリーズAの2nd Closeとして総額23.2億円を調達したと発表し、26年内の宇宙空間到達に向けて開発と採用を加速させる。

23.2億円調達 第三者割当増資でシリーズA積み上げ

引受先はOne Capital、インクルージョン・ジャパン、エンジェル投資家で、第三者割当増資による資金調達である。AstroXによると、今回の調達でシリーズAの調達額は累計23.2億円となった。

同社が開発するのは、気球を用いてロケットを高高度へ運び、空中から発射する「Rockoon(ロックーン)」方式の衛星軌道投入ロケットだ。地上の大型発射設備に依存しにくい点を売りに、低コスト・高頻度・即応型の打上げを狙う。

資金は、26年内の宇宙空間到達を見据えたロケット開発投資と、人材採用の強化に充てる。One Capitalは投資の理由として、経営の意思決定力や技術面の実行力などを挙げた。

試験進展 宇宙到達へ段階移行

開発面では、昨年12月に初のランチャー実験に成功したという。自社設計のランチャーを動かした後、ダミーロケットの分離を確認し、次の段階として空中発射や大型気球の運用へ開発フェーズを進めるとしている。

地域側の動きも重なる。福島民報は、同社が成層圏まで気球で搬送したロケットを宇宙空間へ発射する実験を「来年6月ごろ」に計画し、目標高度を100キロに置く構想や、将来的に衛星搭載打上げを29年に目指す方針を報じている。南相馬市とは衛星打上げロケット開発の促進に向けた連携協定も結んでいる。

宇宙輸送は技術だけでなく、試験回数と運用の積み重ねがものを言う領域だ。Rockoonは地上インフラの制約をゆるめる一方、気球運用や空中点火など新たな難所を抱える。資金と人材をどう試験の回転数に変え、確実な実証へつなげるかが最大の焦点となる。

参考・出典

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