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ブルガリアが2026年1月1日からユーロを法定通貨に切り替える。EU理事会は2025年7月に導入に必要な法令を採択し、換算レートを1ユーロ=1.95583レフに固定した。ユーロ圏は21カ国となるが、家計への影響をめぐって国内の見方は割れている。
買い物の値札が二重に、物価不安が焦点
街のスーパーでは、値札にレフとユーロが並ぶ光景が増えている。1月以降は釣り銭の単位も変わり、年金や公共料金の支払いでも「いくらになったか」を自分で換算し直す場面が出る。最大の関心は、切り替え期に便乗した値上げが起きないかで、Reutersは懐疑的な世論が根強いと伝えた。
一方で、企業側は導入を歓迎する声が目立つ。域内取引で両替や請求書の作り直しが減り、事務の時間と手数料が削れるためだ。旅行者や越境ECでも通貨換算の手間がなくなる。ユーロ圏はクロアチア(2023年)に続く拡大で21カ国となり、ブルガリアはECBの金融政策決定にも加わる。
レフは実質ユーロ連動、統合の実益と政治不信
通貨統合の意味を考えるうえで見落としにくいのが、レフがすでに長くユーロに連動してきた点だ。Reutersによると、ブルガリアは1999年から通貨委員会制度でレフの対ユーロ相場を固定し、ERMⅡ(為替相場メカニズム)にも2020年に参加した。ECBも、ブルガリアの銀行が2020年からECBの監督の枠組みに入っていると説明している。
それでも反対論が消えない背景には、通貨を「国の象徴」と捉える感情面に加え、政治への不信がある。Reutersは、政局の不安定さや抗議行動が周知活動の難しさに影を落としてきたと報じた。導入の成否は、切り替えの瞬間よりも、二重表示の徹底や便乗値上げの監視をどこまで続け、家計の不安を薄められるかにかかっている。
参考・出典
- Bulgaria prepares for the euro amid excitement and scepticism | Reuters
- EU gives Bulgaria green light to adopt euro from start of 2026 | Reuters
- Bulgaria ready to use the euro from 1 January 2026: Council takes final steps – Consilium
- Euro area member states recommend that Bulgaria become the 21st member of the euro area – Consilium
- Bulgaria to join euro area on 1 January 2026
