カナダ・モントリオール 首相カーニー氏、防衛産業戦略で米兵器依存削減

カナダ防衛産業、国内回帰へ大きく転換 カーニー首相戦略

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米国製兵器への依存を減らす方針が鮮明になった。カナダのマーク・カーニー首相は17日(日本時間18日)、モントリオールで初の「防衛産業戦略」を打ち出し、国内企業・国内生産を優先する調達へ大きくかじを切る考えを示した。狙いは装備の安定確保と、産業基盤の底上げである。

国産調達70%目標 防衛産業戦略の骨格

首相府の発表では、新戦略は「Buy Canadian(カナダ製を買う)」を調達の指針に据える。防衛装備の取得でカナダ企業に発注する比率を、現状の約50%から70%へ引き上げる目標を掲げた。航空宇宙、造船、陸上システム、宇宙、サイバーなどを重点分野として、国内供給の拡大を促す。

経済面の数値目標も大きい。2035年までに高賃金の雇用を12万5000件創出し、防衛輸出を50%増やすとした。国内企業の売上についても、一定期間で大幅に伸ばす想定を置く。調達を産業政策として使い、需要の見通しを示して企業の投資を呼び込む設計である。

背景には、国際情勢の緊張に加え、海外サプライチェーンの脆さがある。調達が遅く複雑で、海外企業への依存が積み上がった結果、装備の更新や維持が滞りやすいという問題意識を政府は示した。

調達改革と供給網強化 新機関DIA軸

戦略の実行役として、防衛投資庁(DIA)を中核に据える。調達手続きを簡素化し、装備を「必要な時に必要な量」そろえる体制へ改めるという。調達の考え方は「Build-Partner-Buy」とされ、国内で作る、同盟国と共同で整える、それが難しければ購入する、の順で判断する枠組みだ。

供給網の強化では、砲弾などに使うニトロセルロースを国内で生産する方針にも触れた。国防省系サイトによると、人材面でも技能育成の枠組みを設け、企業の生産能力や研究開発を支える。カナダの防衛産業は2022年時点で約600社が関わり、直接雇用は約3万6000人とされ、規模を一段引き上げる意図が読み取れる。

同盟国と装備を共通化しつつも、部品・弾薬・整備の国内比率を高める流れは、危機時の補給に直結する。政府が掲げた数値目標の達成には、予算の継続性、企業の投資判断、調達のスピード改善を同時に満たす必要がある。国内優先を打ち出した以上、成果は納期と稼働率という現場の指標で問われることになる。

参考・出典

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