英仏海峡トンネルで電力障害でユーロスター全線運休　移動ピークを直撃

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2025.12.31

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英仏海峡トンネルで電力供給の障害が起き、高速鉄道ユーロスターは2025年12月30日（英国時間）、ロンドンとパリ、ブリュッセル、アムステルダムを結ぶ列車の運行を止めた。大みそか前の移動ピークを直撃し、利用者には旅行日の変更や払い戻しが呼びかけられている。

年末の移動を直撃、駅と車列に滞留

運行停止の影響は、旅程が「その日中に動けるか」から崩れる形で広がった。英仏間の基幹ルートが止まると、ロンドン側だけでなく、パリ北駅など大陸側の主要駅でもキャンセルや大幅遅れが重なり、乗り換えを含む計画が連鎖的に組み直しになる。

現場では、出発案内板の更新を待つ人が増え、駅構内で身動きが取りにくくなる。海峡トンネル側のフォークストン周辺では、手続き後に足止めされる例も報じられた。代替として、ドーバー発のフェリーや英国内鉄道の振替案内が出たが、移動手段の確保自体が年末は難しい。

架線の電力障害、復旧後も遅れが残る

ユーロスターなど複数の報道によると、原因はトンネル内の架線（列車に電気を送る設備）の電力供給トラブルで、車両輸送サービス「LeShuttle（車両を積んで通過する列車）」の車両トラブルも重なった。トンネル運営側は復旧作業を進め、午後以降に段階的な再開を探ったが、遅れや直前キャンセルが残る見通しが示された。

海峡トンネルは、列車の走行用に高電圧の架線で電力を供給し、設備は区間ごとに分けて点検できる設計だという。一方で、障害が起きた区間が列車運行のボトルネックになると、片側線の運用に切り替えても処理できる本数は限られる。論点は、復旧の速さだけでなく、ピーク期の代替輸送と「来駅を控える」判断材料をどこまで早く出せるかにある。

年末の移動を直撃、駅と車列に滞留

架線の電力障害、復旧後も遅れが残る

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