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中国商務省は2025年12月18日、レアアースの輸出に関する「一般ライセンス」を数件付与したと発表した。輸出のたびに個別審査を待つ形から、一定条件を満たす取引をまとめて扱いやすくする狙いがある。一方で、欧州企業向けに出たのかは明言せず、不確実さも残った。
「早く出す」仕組みが動き出したが、行き先はぼかした
同日の定例会見で商務省報道官は、香港メディアが「欧州企業向けに一般ライセンスが発行された」とする報道を踏まえて質問したのに対し、申請は承認されたと説明した。ただ、欧州向けかどうか、どの企業が対象かといった具体論には踏み込まなかった。
一般ライセンスは、輸出管理の枠組み自体を外すものではなく、手続きを短縮するための“新しい通行証”に近い。商務省は、輸出管理の導入後に各社へ制度説明を重ね、輸出とコンプライアンスの経験が蓄積したことで、一部の輸出業者が一般ライセンス申請の基礎要件に達したとの認識を示した。
買い手の不安は解けない、企業は「調達の二重化」を急ぐ
供給網の側から見ると、一般ライセンスは物流の詰まりを緩める可能性がある。Reutersは、米自動車大手Fordのサプライヤーが新たな許可を得たと伝えているが、欧州企業では受領を確認できていない段階だ。許可の対象や運用の幅が読み切れない限り、現場の調達担当は在庫の積み増しや代替材の検討を続けざるを得ない。
背景には、中国が2025年4月に一部の中・重希土類関連品目を輸出管理の対象に加えたことがある。EUでは、こうした重要鉱物の供給途絶を経済安全保障上のリスクとして扱う議論が強まり、域内の備えを厚くする動きも出ている。手続きの簡素化が進んでも、調達先の分散と“時間を買う在庫”をどう組み合わせるかが、企業の次の課題になりそうだ。
