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台湾国家安全局の蔡明彦局長は2026年10月22日(現地時間)、中国による「越境弾圧」に協力する台湾側のネットワークについて、主に犯罪組織や、それらと関係する探偵業者が関わっているとの見方を示した。中央社によると、具体的な名簿を把握し、警察に提供したと説明した。
台湾側の協力網と襲撃事件の捜査
中央社によると、蔡局長は立法院での取材に対し、中国による越境弾圧の手口として、尾行や暴力による威迫に加え、交通事故を装う行為に言及した。こうした手口には台湾の法律を回避する狙いがあるとの見方を示した。国家安全局は、摘発された実行役だけでなく、背後で中国側から指示や資金提供を受けている可能性のある組織やネットワークの解明を重視している。
背景には、喜劇俳優の黄逸豪氏が2026年9月11日、新北市の自宅付近で車両に衝突された事件がある。中央社によると、新北地方検察署は10月21日(現地時間)、事件に関与したとして5人を重傷害未遂や個人情報保護法違反などの罪で起訴した。
検察の説明によると、中国側の人物「K」は、黄氏を重傷で入院させ、公演を阻止する目的で45万台湾ドルの報酬を提示したとされる。黄氏が実際に負ったのは右骨盤部の打撲傷で、重傷には至らなかった。検察は、「K」が負傷の程度に不満を示し、報酬の残金20万台湾ドルの支払いを拒んだと説明している。
事件後の個人情報の取得も捜査対象となった。検察によると、関係者は交通事故の保険対応への協力を装って黄氏の診断書を取得し、その画像を「K」に送って報酬を請求した疑いがある。車両衝突による襲撃だけでなく、負傷の程度を示す診断書の取得・送付も起訴内容に関わっている。
中央社によると、蔡局長は、把握した名簿を警政署などに提供済みだと説明し、今後、特定の犯罪組織への取り締まり強化を求める方針を示した。また、被害者の保護と加害者の厳罰化を重視する考えを示し、越境弾圧への対応を強化するため、反浸透法を含む法整備の必要性を認め、改正を支持する姿勢を表明した。
