EU、滞在権のない人の送還規則を正式採択 域外拠点と「欧州送還命令」を導入

EU、滞在権のない人の送還規則を正式採択 域外拠点と「欧州送還命令」を導入

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EU理事会は2026年10月1日(現地時間)、EU域内に滞在する権利のない第三国籍者の送還に関する新規則を正式採択した。送還決定を受けた人を、協定を結んだEU域外の第三国に設ける「送還拠点」へ移すことを可能にする。規則はEU官報掲載の翌日に発効し、送還拠点に関する規定は直ちに適用される。

送還拠点の対象と設置条件

EU理事会は、退去を命じられた人の約3人に2人が実際にはEUを離れていないとして、送還手続きの改善が必要だと説明している。

新規則では、各送還決定の主要情報を記載する共通様式「欧州送還命令」を導入する。他の加盟国が出した送還決定を相互に承認するかどうかは当面任意とされ、規則発効から3年後に見直される。

送還拠点の利用には、受け入れ先となる第三国との協定や取り決めが必要だ。相手国には国際人権基準や国際法、送還先で迫害などを受ける恐れがある人を送り返さない「ノン・ルフールマン原則」の尊重が求められる。保護者のいない未成年者は対象外となる。

5カ国が具体化、受け入れ先は未公表

デンマーク、オーストリア、ドイツ、オランダ、ギリシャの5カ国は、域外に共同の送還拠点を設ける構想を進めている。交渉相手は公表されておらず、報道ではルワンダやウガンダが候補として挙がっている。10月1日の理事会前にも5カ国の閣僚が協議したが、交渉内容の詳細は明らかにしなかった。

一方、人権団体からは域外施設での権利保護を巡る懸念が出ている。EU理事会は、新規則に基づくすべての送還措置で基本的権利を全面的に尊重するよう求めている。

今回の正式採択は、個別の送還拠点が開設されたことを意味しない。実際の設置や移送には、第三国との協定などが別途必要となる。

参考・出典

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