欧州委員会 ウクライナ加盟を早期化へ権限一部制限の移行案検討

ウクライナのEU加盟早期化へ 権限限定の移行期間案を検討開始

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ウクライナのEU加盟を「できるだけ早く」現実に近づけるため、欧州委員会が当初は加盟国としての権限を一部に限る移行期間を設ける案を検討し始めた。和平をにらむ時間軸と、加盟に必要な制度改革の重さが正面衝突している。

早期加盟へ「段階的加盟」案 権限限定で合意形成狙う

ロイターによると、欧州委はウクライナを早期に「加盟させる」一方で、当初は投票権などの権限を限定し、一定期間を経て権利を段階的に拡大する枠組みを水面下で検討している。議論は初期段階で、加盟国側の反発を抑えるため、過去の拡大局面で用いられた制限措置より広い範囲も俎上に載るという。

同報道は、米国・ウクライナ・EUの間で協議された「20項目の和平案」に2027年の加盟が盛り込まれたとも伝える。ただ、加盟にはEU法への適合や各国承認など高いハードルが残り、実務的には「政治の約束」と「手続きの現実」を埋める仕掛けが要る。つまり、制度の例外設計そのものが和平交渉の材料になりつつある。

候補国の反発と制度改革 「二段階加盟」が投げかける論点

一方で、完全な権利を伴わない加盟の発想には反発も強い。ユーロニュースは、将来の加盟国に「試用期間」のような位置づけを与える案に対し、ウクライナや他の候補国から「対等性に反する」との異論が出ていると報じた。

制度面でも、部分的な権利制限はEUの意思決定改革(拒否権の扱いなど)と不可分だ。ユーロニュースによれば、ジャン=クロード・ユンケル元欧州委員長は以前から、単一市場への参加など一部の統合を先行させる「限定的な加盟」に言及してきた。早期統合の利益(市場アクセス、資金、予見可能性)と、加盟の価値を薄める副作用(公平性、改革インセンティブの低下)の綱引きが続く以上、段階的加盟は拡大政策そのものの再設計を迫る試金石となる。

参考・出典

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