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Axiomは2026年10月26日付の公式発表で、数学の「有限単純群の分類」について、初の完全なコンピューター検査可能な証明を公開したと発表した。同社によると、人間が指揮する数十のAIエージェントを使い、24日間で約4310万行のLeanコードを作成した。
巨大な証明を機械で検査できる形に
有限単純群は、有限群の構成要素に当たる。分類定理は、その候補が網羅的であることを示すものだ。今回の発表は、新しい分類結果の発見ではなく、既知の結果を支える第一世代の証明を、形式的な推論を検査するLeanで扱える形にまとめたという内容である。
Axiomによると、元の証明は約100人の数学者による500本超の記事にまたがり、約1万5000ページに及ぶ。今回の形式化では数学者が難所を検討し、技術者がAIエージェント群を運用した。Mathlibなどの既存基盤に加え、Qiuzhen-CFSGの約120万行も組み込んでおり、24日間はこうした基盤の整備まで含めた総所要期間ではない。
検査の対象にも境界がある。同社は、Leanが検査するのは形式的な推論であり、コードに記された命題や定義が意図した分類を表しているかは、人間が確認すると説明している。証明コードはGitHubで公開されているが、公開リポジトリの審査情報は自己評価となっており、外部による独立した完全検証の完了は確認できていない。
既存論証の問題には代替経路を形式化
形式化の過程では、既存文献との重要な相違・修正事項が34件あったと同社は説明している。これらは一律に深刻な誤りとされたものではなく、歴史的な論証を一字一句そのままコードへ移したわけでもない。
具体例として挙げたのが、Unbalanced Group Theorem(UGT)の既存証明で使われた閉包性の主張だ。Axiomはこの主張への反例を見つけ、代わりとなる論証の経路を形式化したという。同社は、この反例がUGTそのものや分類定理を否定するものではないと明記している。また、形式化後には人間の数学者が、さらに短いUGTの論証を見つけたとも説明した。
Axiomは10月28日付で、既存文献との相違や追加論証などを96項目に整理した文書を公開した。このうち34項目は構造的な変更や代替証明に関するもので、残る62項目は追加論証や局所的な修正に関するものだ。同社は96項目すべてが誤りや新発見を意味するわけではないと説明しており、群論研究者との協力による修正情報の整理も続けるとしている。
参考・出典
- Formalizing the Enormous Theorem | Axiom
- CFSG in Lean | Axiom
- AxiomMath/CFSG | GitHub
- CFSG/formalization.yaml | GitHub
- Selected Departures from Published Arguments in the Classification of Finite Simple Groups | Axiom Math
- The Unbalanced Group Theorem | Hexagon
- Axiom Says It Formalized the Classification of Finite Simple Groups in Lean in 24 Days; No Outside Group Has Rebuilt the Proof Yet | Times of AI
