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基地局やレーダーの「飛び」を左右するのは、送信信号を大きくするパワーアンプの性能だ。富士通は、汎用性が高いとされる8ギガヘルツ帯で電力変換効率74.3%に到達し、同社として世界最高水準をうたう高効率化技術をまとめた。消費電力と発熱を抑えつつ出力を確保できれば、通信エリアの維持や装置の小型化に直結する。
8ギガ帯 高効率パワーアンプ
パワーアンプは、送信機の最終段で信号を増幅し、アンテナから放射できるレベルまで引き上げる部品だ。ここでの損失は熱となり、電源や冷却の負担を増やす。効率が高いほど、同じ到達距離や出力を少ない電力で賄え、装置全体の電力設計を軽くできる。
8ギガヘルツ級のマイクロ波帯は、用途が幅広い一方で、出力と効率、さらに信号のひずみを抑える線形性を同時に満たす難度が上がる。効率74.3%という数字は、送信機側の電力ロスを大きく減らす余地を示し、レーダーや無線設備での電源容量の抑制、熱設計の簡素化に波及し得る。
高効率化では、窒化ガリウムGaNを用いた高周波トランジスタが中核になりやすい。GaN系は高出力に向き、基地局向けなどで実用が進んできたとされる。富士通もGaN-HEMTを用いた高効率アンプ技術を継続して示している。
GaN-HEMT 高周波化と省電力競争
富士通のニュースリリースによると、同社は2.45ギガヘルツで電力変換効率85.2%を達成したマイクロ波パワーアンプ技術を2025年3月21日に公表している。過去には同じ2~3ギガヘルツ帯で82.8%を示した事例も紹介しており、材料や回路設計の積み上げで記録更新を狙う流れが見える。
周波数がさらに上がると効率確保は一段と難しくなる。NTTの発表では、富士通がGaNやInPを用いたMMIC技術で100ギガヘルツ帯と300ギガヘルツ帯の高出力増幅器における電力効率で世界最高を実現したとしており、より高い周波数へ研究の軸足が移る中でも、8ギガヘルツ級の実装可能性を高める取り組みは現場の選択肢を増やす。
高効率の実験値を「使える部品」にするには、量産ばらつきや温度変動を見込んだ設計、長期信頼性の評価、広帯域化と線形性の両立が欠かせない。通信インフラの電力は運用コストに直結するため、性能だけでなく、製造と運用まで含めた最適化を進めた企業が、次の基地局更新やレーダー刷新の主導権を握りやすくなる。
