モスクワで車両爆発、参謀本部の中将死亡　ウクライナ関与捜査

※記事を視覚化したイメージであり、実際の事象とは異なります。

2025.12.22

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。[続きを表示]ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。[私たちの取り組み]

ロシアの捜査当局は12月22日、モスクワ南部で車両の下に仕掛けられた爆発物が起爆し、参謀本部の陸軍作戦訓練局長ファニル・サルバロフ中将が死亡したと発表した。爆発はモスクワ時間6時55分（日本時間12時55分）に起き、同氏がKiaのSUV「Sorento」で駐車スペースから出ようとした直後だったという。捜査当局は、ウクライナの特務機関の関与も捜査線上にあるとしている。

住宅街の朝を引き裂いた起爆、警戒が「日常の設備」になる

爆発は市内南部の駐車場付近で起き、当局は事件性を前提に捜査を進めている。Reutersによれば、捜査当局は破壊された車両の映像も公開し、運転席に血痕が確認できるとされる。要人の移動を狙ったとみられる手口は、戦場から離れた都市生活の時間帯、つまり通勤前の空白を突く形になった。

RBCは現場がヤセネヴァヤ通り周辺だと伝え、車両爆発として刑事事件化されたと報じた。首都では警備や検問の強化が断続的に続いてきたが、狙いが「施設」ではなく「個人の車」に向くと、住民側の対策は難しい。駐車場や出入り口の見回りが増える一方で、どこまでが安全のための負担として許容されるのかが、改めて問われる。

軍上層部への攻撃が示すもの、報復より先に残る「未確定」の多さ

サルバロフ氏は参謀本部の「作戦訓練」を所管する部署の長で、部隊の運用や訓練体系に関わる中枢ポストにいたとされる。捜査当局は、ウクライナ側が爆弾を設置した可能性も含めて調べているが、APはウクライナ当局が直ちにコメントしていないと伝えた。関与の有無が確定しない段階でも、ロシア側は国内の対諜報や要人警護の再設計を迫られる。

同様の暗殺型の攻撃は過去にも起きている。APは、2024年12月にイーゴリ・キリロフ中将が電動スクーターに仕掛けられた爆発物で死亡し、ウクライナの治安当局が関与を主張したと報じた。また2025年4月には、別の高官が車両爆発で死亡したとBloombergが伝えていた。こうした連鎖が事実なら、戦争の影は前線だけでなく指揮系統の「人」に伸びていることになるが、今回の事件がどこまで組織的な作戦なのかは、捜査の進展を待つほかない。

住宅街の朝を引き裂いた起爆、警戒が「日常の設備」になる

軍上層部への攻撃が示すもの、報復より先に残る「未確定」の多さ

参考・出典