兵庫県警、リクルーター6人逮捕で若者海外誘拐の実態浮上

兵庫県警、リクルーター6人逮捕で若者海外誘拐の実態浮上

本サイトの記事や画像はAIが公的資料や報道を整理し制作したものです。ただし誤りや不確定な情報が含まれることがありますので、参考の一助としてご覧いただき、実際の判断は公的資料や他の報道を直接ご確認ください。

秋晴れの空が広がる姫路の街で、若者をのみ込む犯罪の影が静かに揺れている。兵庫県警は2025年10月10日、特殊詐欺グループの拠点があるカンボジアへ大学生の男性(23)を連れ出したとして、国外移送目的誘拐容疑で「リクルーター」の男ら6人を逮捕したと発表した。海外拠点化と人材の囲い込みが結びつく現在地が浮かぶ。

“捕まらない、月150万円”の甘言が連れ出した行き先

県警が明らかにしたところでは、逮捕されたのは無職の八木麗容疑者(51)=姫路市御立東=と、かけ子のリーダー格とされる飲食店経営の根本真澄容疑者(40)=同市北今宿=ら19~51歳の男女計6人である。姫路市内の飲食店で声をかけられた大学生は、「軍隊を買収しているので捕まらない」「月に150万円以上の給料が入る」といった誘い文句を浴びせられ、関西国際空港発の便で国外へ向かったとみられる。

行き先は特殊詐欺の拠点が点在するカンボジアだった。現地に到着すると、男性は日本国内に電話をかける「かけ子」の役割を割り当てられ、逃げにくい環境で約1カ月間、国内向けの詐欺電話に従事させられたという。仕事の実態を知ったのは現地に着いてからで、当初の約束は虚偽だった。勧誘段階から周到に出口を塞ぐ構図が透けて見える。

男性は「身内が亡くなった」と虚偽の説明をして帰国し、警察に保護された。県警は6人の認否を明らかにしていないが、かけ子の送り込みを担うリクルーターの役割分担があったとみて実態解明を進める。若者の借金や生活不安に付け込む誘いが、海外拠点の労働力として吸い上げられる仕組みがあると映る。

広がる海外拠点化と地元での勧誘、捜査の焦点

県警は、グループが姫路市周辺でかけ子の勧誘を行っていたとみている。SNSや飲食店など対面の場で接触し、短期間で高収入が得られると装って国外へ移送するやり口は、国内での取締り強化を受けて拠点を海外へ移す詐欺グループの動きと符合する。今回の容疑が適用された国外移送目的誘拐は、欺罔や威迫で相手を国外に連れ出し、意に反する行為に従事させる典型であるとみられる。

一方で、男性が帰国できた裏には、グループ内部の監視の緩みや、身内の不幸を装う「帰国口実」が通用した事情があった。だが、誰もが同じ道を選べるわけではない。資金源の遮断と同時に、若者を犯罪の「労働」に引き込む人材供給網の可視化と抑止が課題だ。県警は周辺での同様の勧誘や、他にも被害者がいないかの確認を急ぐ構えで、国内外の関係機関との連携も焦点となる。

県内では行政や警察が特殊詐欺の防止啓発に力を入れてきたが、加害側への「リクルート」を断つ取り組みも欠かせない。闇バイトの甘言は、受け子や出し子だけでなく、海外拠点のかけ子にも及ぶ。目の前の現金ではなく、背後の組織と移送の実態に目を凝らせるか。地域で芽吹く勧誘の芽を摘む手立てが問われている。

参考・出典

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